中日の高橋周平が2022年6月27日、出場選手登録が8年に達して国内FA権の資格取得条件を満たした。28歳と選手としてこれからピークを迎える。三塁の守備力が高いが、他球団の需要が高いかというと疑問符が付く。
「年俸7500万円も安いとは言えない」
セリーグのある球団のスコアラーは、高橋についてこう語る。
「三塁、二塁を守れますが打てないと厳しいですよね。長打力のある選手なのですが、小さくまとまっている感じがします。日本ハムの近藤健介のように毎年のように3割を超えるハイアベレージを残しているわけではない。年俸7500万円も安いとは言えない。ウチは獲得に乗り出さないと思います」
高校時代は世代を代表するスラッガーだった。東海大甲府で甲子園出場は叶わなかったが、高校通算71本塁打をマークし、ドラフト1位で中日、オリックス、ヤクルトの3球団が競合。甲子園出場経験のない高校生野手が、ドラフト1位で3球団が競合するのは史上初だった。高卒1年目の12年6月17日のオリックス戦(京セラドーム)で寺原隼人から決勝弾となるプロ初アーチを逆方向の左翼席に叩き込む。18歳4か月での本塁打は高卒新人の最年少記録だった。
だが、その後は1軍になかなか定着できない。18年に初めて規定打席に到達して打率.254、11本塁打をマークしたが、高橋はある決断をする。長打よりミート能力に特化した打撃フォームへの転換だった。広い本拠地・ナゴヤドームはなかなか本塁打が出ないことも影響したのだろう。20年は打率.305、7本塁打と初の打率3割をマーク。だが、昨年は打率.259、5本塁打、39打点で得点圏打率.190とふるわず。今季は石川昂弥を育てる球団の方針から、二塁に回り、石川が「左膝前十字靱帯不全損傷」で長期離脱した5月下旬以降は三塁に戻っている。6月24日の阪神戦(甲子園)以降の4試合で16打数7安打と好調だが、打率.250、2本塁打、13打点は満足のできる数字ではない。
中日でもレギュラーが約束されているわけではない。持っている能力は高いだけに、立浪和義監督の現役時代の背番号「3」を背負う男がこのままくすぶるのは惜しい。(中町顕吾)
\気迫のダイビングキャッチ??/
— スカパー!プロ野球 (@sptv_baseball) August 26, 2021
6回表、中日・高橋周平がファインプレー!
反射神経の鋭さを見せ、痛烈な当たりを見事アウトに?#dragons#イレブンスポーツ
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