ヤクルトがリーグ連覇を飾った際に、重要なポイントになる戦いとして振り返られるだろう。今月25日からの首位攻防・巨人3連戦。主役は不動の4番・村上宗隆だった。
「スキが全くなく、どこに投げても打たれる感じがする」
16-6で大勝した1戦目に2本のアーチを放つ。2戦目は5―19と大敗を喫し、3戦目も壮絶な打ち合いになったが、同点で迎えた8回1死一、三塁でバックスクリーンに26号勝ち越し3ラン、この一撃が決勝打となり11-10で制した。史上初の11球団連続のカード勝ち越しで、2位・巨人との差は再び11ゲーム差に。巨人は自力優勝の可能性が消滅した。
ヒーローインタビューに登場した村上には風格が漂っていた。決勝3ランについて質問が及ぶと、「(初回に)しょうもないエラーをしてしまったので、何とか取り返したいと思って打席に立ったんですけどなかなか結果が出せず悔しい思いをしていた。哲さん(山田哲人)が右打ちしてくれて僕に楽に打席に立たせてくれたので、哲さんのおかげです」と謙虚な姿勢で先輩を立てた。
優勝を飾った交流戦で打率.351、6本塁打、13打点をマーク。球団史上初のMVPに選出され、リーグ戦再開後はさらにギアが上がっている。9試合で38打数16安打、打率.421、7本塁打、18打点。「令和初の三冠王」も見えてきた。打率.315、26本塁打、71打点。本塁打、打点はリーグトップを独走し、打率もリーグ2位。トップの打率.324を記録しているDeNA・佐野恵太をとらえようとしている。
他球団のスコアラーは脱帽する。
「打席で醸し出す雰囲気が全盛期の松井秀喜に似ています。スキが全くなく、どこに投げても打たれる感じがする。以前の村上は打てない日はそのまま終わることが多かったが、今年は1、2打席目に打てなくてもその後の打席できっちり修正してくる。投手からすると抑えていた球が通用しなくなるので厳しくなる。三冠王?十分に可能だと思います。今12球団で最も怖い打者であることは間違いない」
4投手がノーヒットノーランを誕生するなど「投高打低」の傾向が顕著な今季で、この成績は異次元と言える。本塁打も50本を超えるペースで打ち続けている。「令和初の三冠王」に向けてこのまま突っ走りそうな勢いだ(中町顕吾)。
6月26日(日) JERAセントラル・リーグ 読売ジャイアンツ戦
— 東京ヤクルトスワローズ公式 (@swallowspr) June 26, 2022
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