ボランティア活動で知り合った少女にみだらな行為をしたとして逮捕された「ハウル・カラシニコフ」こと小川雅朝容疑者(32)をめぐり、NHKの報道ドキュメンタリー番組「クローズアップ現代+」のネット記事から、「ハウル」を取り上げた記述が2022年6月22日までに削除された。
少年少女とのやり取りなども削除
報道によると、小川容疑者は歌舞伎町の「トー横」と呼ばれるエリアで清掃や炊き出しのボランティアを行う「歌舞伎町卍会」の代表を名乗って活動していた。21年12月と22年3月に少女を自宅に連れ込み、みだらな行為をしたとして、警視庁少年育成課が6月22日、東京都青少年健全育成条例違反の疑いで小川容疑者を逮捕した。
「クロ現」のサイトに2月22日付で掲載されている記事「『トー横キッズ』~居場所なき子どもたちの声~」では、当初「そうした子どもたちが相談を寄せる人がいます。みずからをハウルと名乗る男性」「本名や年齢などは明かしませんが、4年前から歌舞伎町でホストなどをして生計を立ててきたといいます。週末になると、手作りの食事を無料で提供しています」などと取り上げていた。紫色の髪に黒マスクを着用した姿の写真も掲載。少女に対して「体売らないほうがいい。まじで下手したら一生カモられるわ、変なやついたら」などと叱っていたという描写もある。
NHKサイト上にあるこの放送についての「取材note」では、「ブルーに染めた長髪にサングラス。見るからに怪しい雰囲気で、最初はこちらも警戒していて、取材するのはどうしようかというのが正直なところだった。ただ、手作りの食事を子どもたちに振る舞ったり相談に乗ったりしていて、大人が嫌いなはずの子どもたちに慕われていたので、機会をみて話を聞くようになった」といった記述がある。
小川容疑者のものとみられるツイッターでは「私や子供達が三ヶ月近く取材を受けていたNHKのクロ現の番組が2022年の放送品評会のギャラクシー賞に選ばれました」「有難う御座います。これからも頑張ります」と感謝の言葉を述べていた。
上記「クロ現」のページ上からは、前述の内容を含む「ハウル」を取り扱ったパート文章、写真が全て削除され「※その後の取材に基づき6月22日、記事を修正しました」と追記されている。読売新聞の23日付記事によると、NHK広報局は同紙の取材に「取材過程で犯罪が疑われるような情報には接していませんでしたが、番組で取り上げた人物が逮捕されたことは遺憾です」とコメントした。