「すき」というフレーズを100回以上も繰り返す楽曲「すきっ!」が話題となったアイドルグループ「超ときめき宣伝部(とき宣)」が2022年6月22日、ミニアルバム「ハートギュッと!」をリリースする。
今回のミニアルバムはは、楽曲をきっかけにグループを好きになった人々の心を「さらにギュッと掴む」ものになるという。そんな勢いに乗る彼女らはどんなアイドルなのか。J-CASTニュースは2022年5月6日、都内のスタジオで取材した。
(聞き手・構成:J-CASTニュース編集部 瀧川響子)
時流に乗る6人組女性アイドルグループ
「きみのハートにロックオンっ!『超ときめき宣伝部』です!よろしくお願いします!」
元気な挨拶とともにスタジオに登場した超ときめき宣伝部は、2015年結成の6人組女性アイドルグループ。スターダストプロモーション所属で、「ももいろクローバーZ」や「私立恵比寿中学」などの後輩グループにあたる。
18年にリリースした楽曲「すきっ!」の、「すき」を繰り返す歌詞や、手でハートを作るダンスが国内外のTikTokユーザーに大流行。21年9月には韓国のTikTok週間チャート、同年11月にはインドネシアのSpotifyにおけるデイリーチャートで1位を獲得したことなどが話題になり、朝の情報番組「スッキリ」(日本テレビ系)でも取り上げられた。
―― 「超ときめき宣伝部」のメンバーにはそれぞれ担当カラーがありますが、それぞれ自身のイメージカラーがどんなところが自分に合っていると感じますか?簡単に自己紹介をお願いします。
辻野かなみ(以下、辻野):私は超ときめきブルーの「かなみん」こと辻野かなみです。ブルーは衣装も大人っぽい色味が多くてお気に入りです!私は最年長なので、合っていると思います。メンバーからは「かなみん自身、透明感もあるのですごく色に合っている」と言われます。透明感が上がる気がするので、最近は私服でもあえてブルーを手に取ることが多いです。
杏ジュリア(以下、杏):超ときめきパープルの杏ジュリアです。自分ではあんまり感じたことがないんですけど、ダンスをやっていると「上品だね」とか言われることがあって。紫ってちょっと上品なカラー、高貴なカラーって感じがするので、そういうところが合っているのかなって思います。だんだん自分の身の回りのものもパープル率が高くなっています。
(以下、坂井): 超ときめきレッドの坂井仁香です。結構私自身、熱い情熱を持っているというか。ライブの時は、「みんなに私の気持ちをすべて届けたい!」という思いから、歌詞とかに力を込めて、情熱をお届けできるように頑張っています!赤をもらえて嬉しかったので、それに似合うようになりたいなと。私自身、赤に近づくよう努力しています。
「担当の色」に日々近づいていく
小泉遥香(以下、小泉):超ときめきピンクのおはること、小泉遥香です。私はファンの方から「個性が強いね」とか、「圧が強いね」って言われることが多くて。けれども、ちょっと抜けていたりとかもするので、ピンクが似合っているのかなと思います。ピンクが決まってからは、ピンクにしか見えないって印象を持たれていますね。
菅田愛貴(以下、菅田):超ときめきレモンの、あきちゃんこと菅田愛貴です。17歳で最年少です。私はよく「前向きだね」「明るいね」「笑顔だね」「ポジティブだね」とか「フレッシュだね」と言っていただきます。黄色とかレモンカラーってすごく「フレッシュさ」がある、明るい色だと思うので自分の性格にも合っているのかなって思います。
吉川ひより(以下、吉川):超ときめきグリーンのひよりんこと、吉川ひよりです。グリーンは、目に優しい色であったり自然なカラーだったりする、癒し効果のある色だと思ってます。私の歌を聞いて「癒される」とか言っていただけることもあるので、グリーンとして、優しい感じをお届けできたらいいなって思っています。
―― 担当の色を与えられてからは、だんだんその色のイメージに近づけていったり、その色を好んだりするメンバーが多いんですね。
吉川:私も年々、グリーンが大好きになりました。私服でもグリーンを着るくらい。最近だと春夏服で4着くらい買ってしまいました。
辻野:「衣装着ているの?」ってくらい、かなり濃い緑のカーディガンを着ていることもありましたね(笑)
新曲は「ギュッと!」してほしい、真っ直ぐなきもちを歌う
―― それでは、今回リリースするミニアルバムのリード曲「ギュっと!」についてお聞きします。同作は「好きな人に『ギュッと!』してほしい、真っ直ぐなきもちを歌った1曲」とのことですが、曲の中で好きなフレーズはありますか。
杏:かなみん(辻野)の「ねえ、ギュッとして。」っていう台詞がすごく好きです。仮歌(デモ音源)では結構大人っぽい言い方でしたが、出来上がったものは、上目遣いで「ねーえ!」みたいな。ちょっと駄々こねるような言い方になっていました。初めて聞いた時、とっても驚きとときめきがありました。一番お気に入りのパートです。
―― 今までの楽曲も台詞パートが多いですよね。今回は4か所あるとのことですが、担当はどのように決めているのですか?
杏:基本的にとき宣は、全員が全部の歌もフレーズも録って、良かった人のものを採用していおります。誰がどの台詞を担当するかは、収録前にはわからないです。
―― 歌詞に関連して、皆さんは「ギュッと!」ハグしたいと感じた瞬間はございますか?
菅田:「キュン」だとしたら・・・!私にはすごく大好きなちっちゃい弟がいます。「お菓子食べたい」って言われたらもっとあげたくなるくらい好きなんです。この間、私がちょっと落ち込んでいた時には、弟が何も言わず隣にずっと居てくれて、それが可愛すぎて。あとはお人形を使って、背中をポンポンってしてくれました。もうそれにキュンとして、ギュッと抱きしめたくなりました!
―― 以前の楽曲「すきっ!」はサビ部分のダンスが話題になりましたが、今回の「ギュッと!」のダンスはいかがでしょうか?また、コツなどございましたらお聞かせください。
菅田:今回もシンプルでマネしやすいと思います。
グーの手でハートを作って動かします。直線じゃなくて山を描くように、横に振ります。その手を「ギュッと!」するように顔を近づけます。この動きって、ありそうであまり見かけないので、すごくキャッチーでかわいいです。小顔効果もあります(笑)
MV撮影は泊まりで!夜には「コイバナ」も
―― MVはどのようなものに仕上がりましたか?
吉川:今回のMV は、6人全員がひとりの先輩のことが大好きで、みんなが恋のライバルっていうコンセプトになっています。自分たちと同じ身長くらいの大きなしろくまを、「しろくま先輩」っていう相手に見立てて撮影しています。
小泉:今回は監督から、台詞がないドラマを作るような、結構しっかりとした台本をもらいました。それぞれ役柄も決まっているんですけど、私は「幼馴染でちょっと抜けてる子」っていう設定でした。MVは二日間かけて撮影したので、メンバーと一緒にお泊まりもできて楽しかったです。
杏:見どころは、メンバーがドアップで映っているシーンの表情や、ストーリーの演技シーンでのしろくま先輩への想いです。表情に注目して見てもらえたら嬉しいなと思います。ダンスシーンも、砂浜でドローンを使って撮影しているので、いろんな角度からすごく可愛く見えると思います。
―― 泊まりの思い出などはございますか?
坂井:お泊まりのときに、キュンとしたエピソードがありまして。私は一日だけかなみん(辻野)と同じ部屋で、部屋には大きいダブルベッドとお布団が1つずつありました。私はかなみんと一緒に寝る気満々だったんですが、かなみんが「え、一緒に寝るよね?」って聞いてきて。驚いて私は「え...うん」って、返事にちょっと間をおいてしまいました。そしたら、かなみんが「え、寝ないの!?バラバラなの!?」ってハラハラしていて(笑)
とき宣一同:かわいい~!
坂井:かなみん、めっちゃかわいい~って思って!こんな子を彼女にしたいな~って、キュンキュンとしました。
辻野:普段から、メンバーとお泊りするときはいつも同じベッドで寝ているんですよ。私はその日も一緒に寝る気満々だったので、念のために聞いたら、なんか間があったから・・・。でもそれを後から言われるとちょっと恥ずかしい、そういうつもりじゃなかったから!(笑)
―― 本当にメンバー同士仲良しなのですね。泊まりと言えば、コイバナをされることはあるのでしょうか?
小泉:宣伝部員(ファン)の皆さんから聞いたコイバナにキュンキュンしています。宣伝部員さん同士でご結婚される方や、お付き合いされる方もいらっしゃるので、そういう話は盛り上がります。「あの人とあの人結婚したんだってー!キャー!」みたいな(笑)。赤ちゃん生まれたとかのほっこりエピソードは、ファンの方からめちゃくちゃ聞きますね。普通にキュンキュンしちゃう。
吉川:本当に素敵な話だなって聞いています。結婚式でとき宣の曲を流してくださったという話は、めちゃくちゃ嬉しいんですよね。
辻野:いつか直接、立ち会いたいよね。
坂井:ね、呼んでほしい。
とき宣一同:絶対行きたいよね~!
「一番の理想が自分たち」
―― SNSのファンの感想やテレビの紹介などでは、超ときめき宣伝部を「王道アイドル」と称する声もございましたが、こうした声はどのように受け止めておりますか。
一同:嬉しいですね!
吉川:最近、より「王道だよね」って言っていただく機会が増えています。自分たち自身は最初、気づいてなかったんですけど、みんなに言ってもらって今、「私たちって王道なんだ、王道アイドルなんだ」ってだんだん実感してきました。
―― なるほど。それでは「超ときめき宣伝部」のみなさんにとっては、どんなアイドルが「王道アイドル」だと考えておりますか?また、なりたい理想のアイドル像はあるのでしょうか?
一同:それが自分たち...!
吉川:最近は「かっこいい」とか様々な路線で活躍されるアイドルが多いと思うんですが、その中で私たちは自分たちが王道のアイドル像、一番の理想でありたい。
「アイドルいえばとき宣だよね」って言ってもらえるように、これからもこの路線で続けたいなという思いがあります。さらには、アイドルの枠ではなく「とき宣」として、文化のようにどんどん広がっていってほしいと思います。
坂井:私たち自身もこういう衣装を着ることやキラキラメイクが好きなので、この「ふりふり、キラキラ」の路線でいいと思っています。そして、それをスタッフさんが支えてくださっています。きっとスタッフさんとメンバーの向いている方向が一緒だからこそ、私たちのやりたいことがちゃんとできているし、王道アイドルに向かっていけるのかなって。
小泉:お仕事の現場に入ったばかりのすっぴんの時は、まだアイドルスイッチが入らないんですが、スタッフさんが用意してくれた「王道アイドルな衣装」を着た瞬間にバチバチに「アイドルスイッチ」が入るんですよ。涙袋のメイクのラメもちょっこっとだけだと物足りなくなっちゃって、きらっきらになるまで足しています。そういうのもなんか、楽しくて、アイドルっていいなぁって、すごく思います!
菅田:とき宣として活動するとき、あえて意識していることは「楽しむこと」。以前から「アイドルになりたい」って気持ちがすごくあって、今それを叶えられていることがすごく嬉しいので、その嬉しさを前面に出そうと思っています!
―― それでは最後に、今後の抱負をお聞かせいただけますか。
辻野:私たちは夏にツアーを全国6か所で、10月には幕張メッセで、たくさんライブする予定が決まっています。これを着実に成功させて、来てくださったファンの皆さんに「とき宣のライブ最高だよね」って思っていただくだけでなく、「また行きたい!」ってハートを確実に「ギュッと!」つかめる機会にしていけたらいいなと思います。
―― 大きな会場に緊張はしませんか?
辻野:確かに緊張はしますし、まだ実感がわいてない部分もあると思うのですが、これから徐々に実感していくのかなと思います。幕張メッセはとても大きな会場である分、たくさんの人々に来てもらえる場所になると思うので、成長した姿を見せられるように頑張りたいと思います。
―― 会場が大きくなればなるほど成長していくという意気込みですね。
杏:「すきっ」がバズったことをきっかけに、とき宣のことを知ってくれるファンの方が増え、目に見えて大きい会場でライブできるようになって、日々成長を実感しています。そして今年は幕張メッセという、今までで一番大きなライブがあります。そこに向かって、パフォーマンスや様々な面で、パワーアップしていきたいです。
菅田:気持ちを「伝えること」を意識して一人一人をよく見たりして、会場の奥の人にも遠いって思わせないようなパフォーマンスをして、会場全体でライブを楽しめるように取り組んでいきたいです。