プロボクシングの世界王座認定団体WBO(世界ボクシング機構)は最新の世界ランキング(2022年6月14日付)を更新し、前WBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン、32)が世界同級1位から2位にランクを下げた。
カシメロは昨年12月に同級1位ポール・バトラー(英国、33)との5度目の防衛戦を予定していたが、ウイルス性胃腸炎を理由に前日計量会場に現れず試合はキャンセルとなった。
1位には井上にKO負けのモロニーがランクイン
カシメロが前日計量を行わなかった経緯に正当性を認めたWBOは、バトラー戦を4月に改めてセット。ところがカシメロが減量の過程で英ボクシング管理委員会の定める規定違反に抵触し、またも試合はキャンセルとなった。
WBOはカシメロの一連の行動を問題視し、5月3日にカシメロの王座はく奪を発表。そして次回の世界ランキングでカシメロを指名挑戦の権利を持つ世界ランキング1位にランクするとの見解を示した。
WBOは5月19日、世界ランキングを更新し、公表していた通りカシメロが世界ランク1位に入った。
カシメロはSNSでWBO会長にバトラーとの対戦を懇願し、井上尚弥(大橋、29)との対戦もアピールしていたが、世界ランクを2位に落としたことにより世界戦のチャンスが遠のいた。
なお、最新の世界ランキングでは前回3位のジェイソン・モロニー(オーストラリア、31)が1位に昇格。モロニーは20年10月に井上に挑戦して7回KO負けした。