食費月2万のライフハック、手取り25万で10万貯金... Twitterの節約ネタに見る「お金と幸せ」のバランス

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   ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第55回をお送りします。今回のテーマは「節約」です。

   節約や貯蓄のライフハックはTwitterで定期的に盛り上がる話題です。実用的な情報を共有し合うだけでなく、節約と生活の質(QOL)とのバランスなど、議論の種にもなっています。今回は、節約に関してバズった例から、注目される理由を考察します。

Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>

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節約ライフハックはいつでも人気

   食費をはじめとする生活費を節約するためのライフハックは積極的に拡散されやすいテーマです。

   料理研究家のリュウジさんが提案したのは、新生活を始めた人向けの食費節約術。リュウジさん自身が月収9万円で生活していた頃「ご飯は一度に3合炊いて一人前ずつ冷凍」「鶏むね肉は栄養価もコスパも神、安い時に買って冷凍」「残り野菜はコンソメで煮ておけばOK」といった、具体的な節約のヒントをシェアしました。

   リュウジさんは投稿を見たTwitterユーザーからの質問にも積極的に回答していて、やり取りをピックアップしたまとめでもそのほかの節約術情報が集まっています。

<『月収9万円時代をこれで乗り切りました』新生活、自炊はこれだけ覚えておけばいい「パスタはコスパも保存性も神」「コンソメで煮ればおけ」 - Togetter>

   いまや大人気のリュウジさんにも月収9万円で生活していた時代があった、というキャッチーさも相まって、とりわけ注目を集めていました。

   また、多くの女性にとって重要度の高い「美容」。これらにかかる費用の節約術を求めるツイートも拡散されやすい話題です。

<美容の維持費にとにかくお金が掛かる...どうやって節約すればいいのか→集まる様々な節約方法 - Togetter>

   「美容の維持費にとにかくお金がかかるので、どう節約すればいいのか」というツイートがバズったことをきっかけに、美容院、ネイルサロンやまつ毛パーマなどのお店に行く回数を減らしてセルフケアする方法や、コストを下げる術などバラエティ豊かな節約ノウハウが投稿されていました。もちろん、美容維持をしようとすると、とにかくお金がかかることへの共感も集まりました。節約ノウハウ以外にも、共感をよぶ要素が含まれていることが拡散を後押ししたのでしょう。

節約できる究極のポイントは生活環境

   話が出るたびに多くの注目を集めやすいのは、やはり生活に関わる費用の節約術です。あるTwitterユーザーが投稿した「夫婦あわせて手取り25万円で10万円貯金している家庭はどうやって生活しているのか教えてほしい」という呼びかけが注目されたことがありました。

<「夫の手取り16万で自分は9万ですが、月10万貯金して仲良くやってます」ってほんと?魔法か??→できてる人の家計簿あつまる - Togetter>

   夫婦の収入が合わせて25万円のうち、10万円を貯金できる生活を送るにはどうすればいいのか。さまざまな実例が集まる中、家計を助けている大きな理由はやはり「実家の資産の家土地に住んでいる」「社宅パワー(=社宅住まいなので家賃が安い)といったサポートがあるという例も見受けられました。

   また「月2万円の食費でやりくりしている人はどうやってるのか?」という疑問から始まるまとめでも「昼ごはんは社食」「(家の近くに)破格の八百屋がある」といった、強いサポートと生活環境に助けられているという話がありました。

<月2万くらいの食費でやりくりしてる人どーなってんの?→食費を抑えるライフハックと「無理です」の声が同時に集まる - Togetter>

   節約できるのは第三者からの援助などを受けているため、という例に対し「それは本当に節約できていると言えるのか」というツッコミなども入りますが、そうしたサポートがなくても「スーパーの特売日を狙う」「主菜はもやしにする」などライフハックも次々と登場し、やり取りはさらに盛り上がっていく傾向があります。

節約と健康、QOLのバランスが議論を呼ぶ

   節約とQOLのバランスを考える話題も反応が集まりやすいパターンです。

   食費を削った結果、健康を害してしまったTwitterユーザーの告白もありました。とある男性は、食費を削った結果、ビタミンC不足によって内出血の跡が戻らない、歯茎が痛むなどの症状を引き起こす「壊血病」になった経験をツイートしました。「食生活で『浮いた』お金、ある日突然『あれはツケだったのか...』と気づかされたりするので、ぜひ程々に...」と警鐘を鳴らしています。

<食生活で『浮いた』と思っていたお金は『ツケだった』と気づかされたりするのでほどほどに「マジで欠けると体調に影響でますなぁ」-Togetter>

   節約をした結果、人生の楽しみが減ってしまうのはいかがなものか、と疑問を投げかけるツイートもあります。お弁当を作れば食費は2万円くらい節約できるけれど、それよりもランチの楽しみを優先したい、という声も。このツイートには、「節約だけが正義ではない」「節約も大切だけど楽しみがひとつあるだけでずいぶん違うよ~」など、QOLを重視する人から共感の声が集まりました。 中には、メンタルに関わる出費は「無駄遣いではなく必要経費」という主張も。

<お昼ごはんをお弁当にしたら月2万は節約できるけど、ランチの楽しみをなくしてお弁当作りの労力を負荷したら仕事を辞めてしまいそう→「必要経費だよなぁ」-Togetter>

   節約より健康や心の余裕が大切だとする考えは、「幸せとは何か」という問いにもつながります。Twitterで節約ネタが盛り上がるのは、節約にはその人の人生が現れやすく、価値観の違いが交差する領域だからという面もありそうです。

節約の話題がバズる理由は?まとめ

   Twitterで節約ネタがバズる理由は次の3つです。

● 節約ネタは生活の基盤に関わるので興味を持つ人の範囲が広い
● 同じ金額でも生活環境によって節約事情が異なり、反応は多岐にわたる
● 節約とQOLのバランスについて議論が起きやすい

   何のために節約するか、目的は人それぞれ。節約の仕方に悩んだり、ほかの人はどうしてるの?と気になったりしたときは、Twitterで事例を探してみては。さまざまな意見が発見できて、参考になるかもしれません。

   以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。

Togetter編集部

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