コンサル大手・デロイトトーマツコンサルティング(東京都千代田区)は、総合小売大手・イオンの秘密情報を同大手・セブン&アイ・ホールディングス(HD)に漏洩したとして、2022年6月16日に謝罪した。
雑誌掲載で調査→漏洩発覚
デロイトトーマツグループの公式サイトに掲載された発表によると、デロイトトーマツコンサルティングがコンサルティング契約に基づき業務提供をしたイオンの秘密情報を含む資料が、22年2月7日発売の「週刊ダイヤモンド2022年2月12日号」(ダイヤモンド社)に掲載された。
イオンの6月16日の発表によると、雑誌の掲載を受け同社がデロイトトーマツコンサルティング側に調査を求めた結果、DX戦略に関する内部資料の一部が秘密保持条項に違反し、同社の了承なくセブン&アイHDの会議資料として提供されていた事実が確認されたという。
デロイトトーマツコンサルティングは「当該コンサルティング業務において守秘義務に対する基本的認識の欠如ならびに社内ルールを逸脱した行為があった」とし、「イオン社様をはじめイオン社様のお取引先様およびステークホルダーの皆さまを含む関係者の皆さまに多大なご心配とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」と謝罪した。
今後は「本事案を真摯に反省し、全社一丸となって再発防止策としての情報管理体制の抜本的強化はもちろん、本事案の発生の原因となった風土と仕組み、またガバナンスについて改革を行ってまいります」とした。
また、イオンは「当社に起因する事象は認められなかった」としつつ「秘密情報が公にされたことは真摯に受け止め、当社の情報管理体制をより一層強化してまいります」とした。