中日・根尾昂の投手転向に「球団の育成ビジョン見えない」 わずか1か月で変更...「気の毒」の声も

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   中日の立浪和義監督が根尾昂をリーグ戦再開となる2022年6月17日から投手登録に変更する考えを明かし、大きな反響を呼んでいる。

  • 根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
    根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
  • 根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

「まさかこのタイミングで...」

「立浪監督の今までの発言を聞くと、根尾は投手として育てた方が伸びるんじゃないかなという考えは伝わってきた。ただ、その決断は今オフになると思っていたのでまさかこのタイミングで...という驚きはありましたね。でも、根尾にとっては良かったと思いますよ。投手の方が生き生きとプレーしている雰囲気があった。早いうちに決断することで本人も気持ちの整理がつくでしょう」(スポーツ紙デスク)

   ドラフト1位で入団して将来を嘱望されたが、目立った活躍ができないままプロ4年目。立浪監督は熟考の末に出した結論なのだろう。根尾は今季投手デビューを飾り、2試合に登板。5月21日の広島戦(マツダ)で最速150キロを計測するなど1回無失点の好投。同月29日の交流戦・オリックス戦(京セラドーム)も大阪桐蔭時代を含めて自己最速タイの150キロを計測し、1回無失点に抑えている。

   大阪桐蔭高で投手、遊撃の「二刀流」として活躍。17年、18年のセンバツでは2年連続で決勝戦のマウンドに登るなど3度の全国制覇に大きく貢献した。プロ入り後も「二刀流」に挑戦の期待が高まったが、本人の意向で遊撃として勝負することを決断する。ただ、京田陽太に守備での安定感は劣り、打撃もファームで結果を出せない。今季も26試合出場で打率.211、0本塁打、4打点とレギュラー定着に至っていない。

   根尾を取材してきたスポーツ紙記者は複雑な思いを口にする。

「打撃は以前より良くなっていたんです。150キロを超える直球に差し込まれていたのが課題でしたが、今年はファームで力強く引っ張れる打球が目立つようになった。そもそも、球団がどう育てたいのかビジョンが見えない。昨オフに外野にコンバートされましたが、5月上旬に遊撃に再コンバート。でも、遊撃でのスタメン出場は1度もありません。京田陽太がファームに降格し、不動のレギュラーがいない状況で高橋周平に8年ぶりに遊撃を守らせましたが、それならなぜ根尾を遊撃に再コンバートさせたのか。そして、1カ月足らずで今度は投手転向。ポジションがコロコロ変わるので根尾が気の毒です」

   立浪監督は、根尾を先発として育てる方針だという。この挑戦が朝令暮改にならないことを願うばかりだ。(中町顕吾)

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