パッケージや菓子の造形にこだわり
「若者に受けるって何かなと考えると...今も当時もそうですけど、SNSでいかに自分から発信したがるかってところにあるので。死語ですけど『SNS映え』みたいなことをかなり意識して作ってました」
商品化にあたっては、こういった考えで制作を進めたという。完成した商品パッケージは、モノトーンを基調とし赤の差し色が用いられている。家紋のようにあしらわれた、鵜に食らいつかんとする鮎の姿が目を引く。白木さんは、
「いわゆる和菓子で古臭いなという感じではなく、今の若者が手にとって、写真を撮って友達とかに自慢したりできるような。和だけれど『和モダン』みたいな...」
と伝える。下剋上鮎は「日本パッケージデザイン大賞2021」で菓子部門の銅賞を受賞している。
また、菓子そのものの形にもこだわった。鮎と鵜の表情は「リアルで怖い感じに生々しくするより、『ぽけ~』っと...」させたとし、
「鵜でいうと『これ、食われてるのかな?』。ちょっとクスッとくるような可愛らしいデザインを意識しました」
という。「造形だけじゃなくて、あの顔も含めて、きっと写真を撮ってくださってると思うんです」と見解を示した。