プロ野球楽天の元監督で野球解説者の田尾安志氏(68)が2022年6月9日にユーチューブを更新し、同日にPayPayドームで行われたセ・パ交流戦の阪神対ソフトバンク戦を解説した。
「結局フリーに打たせたような形になって投手ゴロ」
試合は阪神先発ウィルカーソン投手(33)が6安打3失点で4回途中降板。5回に1点を追加され0-4で敗れた。打線はソフトバンク投手陣の前に振るわず5安打に終わり2試合連続の完封負け。今季15度目となる完封負けで再び自力優勝の可能性が消滅した。
田尾氏がこの日のポイントに挙げたのが2点ビハインドの4回阪神の攻撃だ。先頭の島田海吏外野手(26)がセーフティーバントを成功させ出塁し、すかさず盗塁を決め無死2塁のチャンスを迎えた。
得点の好機に中野拓夢内野手(25)がピッチャーゴロに打ち取られ、2塁走者の島田が2、3塁間に挟まれタッチアウト。この間に中野が2塁を陥れた。1死2塁とチャンスは続くが、3番・近本光司外野手(27)もピッチャーゴロ。4番・佐藤輝明内野手(23)はショートゴロに倒れランナーを返すことが出来なかった。
田尾氏は「中野のここまでの内容を見ていると引っ張り切れないバッター。だからこういう場面でライト方向に打つのが意外と出来ない」と指摘し、「ここの場面は島田がセーフティーバントをしたように中野もセーフティーしても面白いなと思った。セーフティー気味でも良かった」との見解を示した。
中野は2ボール2ストライクからのチェンジアップを叩いてピッチャーゴロに。田尾氏は「結局フリーに打たせたような形になってピッチャーゴロ。中野に聞いてみないと分かりませんが、引っ張れというサインが出ていたのか、あるいはフリーだったのか。この辺が難しいところ。フリーという状況になっていたとしても2番バッター、中野の気持ちは『ここは引っ張らないといけない』と思ってしまう場面」と述べ、次のように続けた。