プロボクシングの元WBA世界ライトフライ級王者で世界王座13度防衛の最多記録を持つ具志堅用高氏(66)が2022年6月8日にユーチューブを更新し、7日に行われた世界バンタム級3団体王座統一戦を解説した。
「普通の選手は12ラウンドもたない」
試合はWBA、IBF同級王者・井上尚弥(大橋、29)がWBC王者ノニト・ドネア(フィリピン、39)を2回TKOで下して王座統一に成功。世界4団体統一を目標に掲げる井上は今後、WBO同級王者ポール・バトラー(英国、33)との対戦を目指していく。
19年11月以来のリマッチ。初戦は井上が2回にドネアの左フックで右目上をカットするなど苦戦を強いられ、11回にドネアからダウンを奪うも倒し切れず判定までもつれた。井上はこの試合で右目の眼窩底と鼻を骨折。勝利の代償は大きかった。
2年7カ月ぶりに拳を交えた井上は初回に強烈な右クロスでダウンを奪い、続く2回にはダメージが残るドネアを攻め立て最後はロープに詰めて左フックでキャンパスに沈めた。世界中の注目を集めたリマッチは「モンスター」の強さだけが目立った試合となった。
試合の感想を求められた具志堅氏は「黄金のバンタムでパンチ力が違う。それだけですね」と率直に答え、「普通の選手は12ラウンドもたない。早い回でもらったら効いてしまって何もボクシングが出来ない。だから一方的に強いとしか感じない」との感想を漏らした。
一方、敗れたドネアに関しては「立ち上がりは良いと思った。全く硬さがなくて。柔らかい動きだった。ただ、仕上がりが早いような気がする。調整が。日本に2週間前に来ましたよね」と語り、次のように続けた。