人気列車を撮影するため、線路脇の車道で三脚を広げた鉄道ファンがいたと、大阪市内の鉄道模型店「モデリスモ大阪」がツイッターに写真を投稿して苦言を呈している。
模型店の店主(45)も鉄道ファンのため、「我々の立場が危うくなる」と嘆いていた。相次ぐ一部ファンの迷惑行為をどう思うのか、店主に取材した。
指定席特急の事故を受け、自由席特急が代走
大阪市内の南海電鉄・高野(こうや)線の線路わきにあるT字路交差点で、鉄道ファンの男性が車道の片側半分を使って、撮影用の三脚を広げている。男性のそばには、脚立もあり、これに上って人気列車を撮るようだ。
男性は、バイクで来た様子で、道路脇に止めてあった。塞がれた道路は、車が1台通れるかどうかのスペースしかない。
モデリスモ大阪では2022年6月5日、店のツイッターにこの写真を載せ、店主がこう訴えた。
「私の危惧していた通り、周辺交通に配慮しない三脚使用なんて事をやってくれる輩が発生しました。こういうのが居ると、我々の立場が危うくなるんです」
店主は、鉄道模型を販売しながら、自らも鉄道写真を撮るのが好きだという。今回の場所でも、よく撮影するといい、このような行為をされると迷惑だとした。三脚などを使わず、線路側に寄ればきれいに撮れると訴えている。
男性が三脚を広げていたことについて、店主は7日、J-CASTニュースの取材に対し、普段は鉄道ファンが少ない場所にここ数日、ファンらがあふれていたため、5日の13時30分過ぎに、見回りに行って目撃したと明かした。
南海電鉄の広報担当者によると、和歌山県内で5月27日に起きた指定席特急が高野線車庫で脱線した事故を受けて、自由席特急が代走していた。代走特急は、シルバーの車体に青とオレンジの線が入った南海2000系の列車で、この珍しい特急を撮ろうと、連日鉄道ファンが集まっていたらしい。