平林氏は「とてもプロ意識の強い先生」
西出さんは、世間のマナー講師への風当たりが強いことについて「そういう風に言われることは悲しい」としつつも「皆さんにそう思わせてしまうような言動が、私も含めてマナー講師の側にもある」と分析する。
「企業研修を受けた社員の方々からは『マナーの先生が怖かった』という声を聞く機会が多いです。私のことをそう思う人もいるでしょう。上から目線的な言い方で指導をされて『お前は何者なんだ?』と思う人も多いと聞きます。ただ、そうした指導を要求する企業側の意向があることも現実です。とは言え、マナーを守るべき理由が不明瞭な中で、講師が『こうしなさい』と決めつけて指導するので、聞く方も『えっ?なんで?』と思いながらも従わざるを得ず、ストレスが溜まっていく。もちろん、マナー講師全員が全員そうではありませんが、皆さんにそう思われるようなことが現実に起きているのは否めません」
とりわけ多くの人から厳しい目が向けられるのが、テレビなどマスメディアへの露出時だ。バラエティーや情報番組で「マナーの専門家」として呼ばれる機会が多い西出さん。「強制ではありませんが、テレビに出る際には少なからず演出に関する要望をいただきます」。プロとして出演する以上は、テレビ側の要望に従う必要がある。そうした中で、先述のような「それは失礼」「それはダメ」といった「言い切り」を求められるのだという。
西出さんは、平林氏とは過去にテレビ番組で一度だけ共演経験があると話す。「鬼のマナー講師」として活動する平林氏は、どんな印象だったのか。
「とてもプロ意識の強い先生だなというのが私の印象です。番組側の要望になるべく沿うことが、仕事人として、プロとしての役割。平林先生とご一緒させていただいたときは、その意識の高さを感じました。最近ではお笑い芸人の江頭2:50さんとYouTubeで共演されており、先生を称讃なさるコメントが溢れています。企業やメディアからの依頼が絶えない理由がわかります」