巨人が交流戦で苦戦している。本拠地・東京ドームでソフトバンクに負け越して4勝5敗。2022年6月1日の同戦では約1カ月ぶりに1軍マウンドに上がった先発の赤星優志が5回途中6失点KOと踏ん張れなかった。
首位ヤクルトを追いかける中、識者は日本人先発投手のトレード獲得に動く可能性があると指摘。別の識者は、放出するトレード候補として3選手の名前を挙げる。
昨年は田口、炭谷がトレード移籍
交流戦で苦戦するチームの現状について、スポーツ紙デスクはこう話す。
「主将の坂本勇人が故障で戦線離脱している中、高卒2年目の中山礼都が遊撃で試合に出続けて増田陸もパンチ力のある打撃でアピールしていますが、問題は投手陣です。助っ人外国人のメルセデス、シューメーカー、アンドリースが安定した投球を続けていますが、外国人枠の関係で3投手を同時に先発ローテーションに組み込むことができない。日本人投手で計算できるのは菅野智之と戸郷翔征ぐらい。菅野も安定しているとは言い難いですが...。大卒2年目の山崎伊織は右肘のトミージョン手術明けなので無理をさせられない。正直、この戦力で逆転優勝は厳しいと思います。救援陣にも負担がかかるし、トレードで先発投手の獲得に動く可能性は十分にあり得るでしょう」
先発投手が充実しているチームは少ない。即戦力の投手は簡単に出さないだろう。だが、巨人の場合はファームにも他球団のフロントが評価する選手がゴロゴロいる。スポーツ紙遊軍記者は「トレード候補」として3選手の名前を挙げる。
「右打者でパンチ力がある石川慎吾、俊足巧打でチャンスメークできる重信慎之介は得点力不足の球団からの評価が高い。畠世周もファーム暮らしですが、ほれぼれするような球を投げる。他球団に移籍すれば化ける可能性を秘めている」
巨人は昨年の開幕前に田口麗斗と廣岡大志のトレードをヤクルトとの間で敢行。7月には炭谷銀仁朗が金銭トレードで楽天へ。8月下旬には日本ハムでチームメートへの暴力行為により、無期限の1、2軍戦出場停止処分を受けていた中田翔を電撃トレードで獲得して驚かせた。今年も停滞している状況を打破するために、トレードを模索していても不思議ではない。
プロ野球界の活性化のため、選手の飼い殺しを防ぐためにもトレードは決してマイナスではない。日本ハムの新庄剛志監督ことBIGBOSSもトレードは積極的な姿勢を示している。交流戦後に大きな動きがあるかもしれない。(中町顕吾)