二刀流・根尾は「打者に怖さない」「そんなに甘い世界ではない」 ソフトバンク元エースが持論

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   プロ野球ソフトバンクの元エースで沢村賞を2度受賞した斉藤和巳氏(44)が2022年5月31日に公開されたユーチューブ「テレビ東京スポーツチャンネル」に出演し、二刀流に挑戦している中日・根尾昂選手(22)の投球に言及した。

  • 中日・根尾選手(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
    中日・根尾選手(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
  • 中日・根尾選手(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

「色々試行錯誤していかないといけない」

   根尾は5月8日に甲子園で行われたウエスタン・リーグの阪神戦で初めてプロのマウンドに上がった。6点リードの9回に登板し、最速150キロをマークするなど打者5人に対して3安打1奪三振1失点の内容だった。

   21日の広島戦では9点ビハインドの8回にマウンドに上がり投手として1軍デビューを飾った。先頭の坂倉将吾捕手(24)にヒットを許したものの打者4人に15球を投げ1安打無失点。29日のオリックス戦では8点ビハインドの8回に登場し、初めてフォークを披露するなど1イニングを無失点に抑えた。

   根尾の高校時代からピッチングを見ているという斉藤氏は、投球フォームがきれいなので周囲は可能性を感じているだろうとの見解を示し、プロの投手出身者としての私見を述べた。

「この2試合1イニングずつ投げたと思うんですけどヒットを1本ずつ打たれてますし、そういったことを考えるとピッチャーとしてのボールというのは、ピッチャーで行くならまだまだ練習であったり色々試行錯誤していかないといけないのかなと」

   また、二刀流に挑戦する根尾に対して現時点で投手としてのプレッシャーはないとし、「投球フォーム的にはオーソドックスな投球フォームでバッターからするとそんなに怖さはないと思うんですよね正直」と指摘した。

「スピードの割にはバッターのタイミングが合うなという投手も」

   さらに「真っすぐだけでは勝負が出来ないのでそれ以外の変化球を駆使しながらやっていかなくてはなかなか抑えることが出来ない。ピッチャーだけで考えるとそのあたりをしっかり時間を作ってやらないとそんなに甘い世界ではないので簡単なものではないと思います」と続けた。

   番組スタッフから野手が投げる速球と投手に求められる速球の違いについて質問された斉藤氏は「投球フォームじゃないですかね」とし、「スピードの割にはバッターのタイミングが合うなという投手もいる。ピッチャーではないボールになってしまうというか、ただただスピードがあるボール」と語り、現役時代のチームメイト和田毅投手(ソフトバンク、41)を例に挙げて解説した。

「和田毅というピッチャーが150キロ、160キロ投げるわけではないのに140キロ前半、中盤で空振りを取ることが出来る。そういうボールがピッチャーとして必要なボール。キレであったりバッターから見るとなかなかタイミングを取りづらい。真っすぐと分かっていてもなぜか差し込まれてしまうとか。そういったところは投球フォームに関わってくると思う」

   根尾は今季打者として21試合に出場し5月31日時点で34打数7安打4打点、打率.206と低迷している。スポーツ紙などの報道によると、立浪和義監督(52)は今後も根尾を二刀流で起用していく姿勢を見せているという。

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