1冊窃盗で「30~50冊売らなくてはならない」 書店「万引き警告」切実ポスターが話題...運営に聞く掲示理由

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「社会全体の万引き撲滅に繋がるキッカケになると嬉しい」

   この利益配分に基づいて、今回話題となっている一文について計算すると、「手元の利益が2%と仮定すると万引きによって商品を失った場合、取り戻すためには50倍の売り上げが必要」になるといい、利益率の幅によって30~50冊になるという。

   同社は「書籍販売だけでも、過去年間で4000~5000万円の損失」があるという。ポスター制作に至った経緯については、「2020年の4月より万引き対策のプロジェクトを立ち上げ、万引き犯には商品代金だけではなく、人件費や被害届の提出にかかる費用などを含む損害賠償請求を行うことを決め、そのことを店内でも周知するためポスターを制作いたしました」と答えた。同社が運営するブックエースや川又書店全店計24店舗に、2021年1月から掲示しているという。

   強い言葉遣いで万引き行為を注意するポスターを作らなかった理由としては「お客様全体の1%にも満たない万引き犯への呼びかけがそのほかの99%のお客様に不快な思いを持たせてしまうことが気がかりでした」とし、「来店される皆様にもご理解頂けるようなメッセージに変更しました。書店員の生活は、本の販売から得られる利益で成り立っており、万引き犯の良心に語り掛け、少しでも理解してもらいたいという思いでこのような内容といたしました」と説明した。

   今回のポスターが話題を呼んでいることについては「これを機会に、書店のみならず、社会全体の万引き撲滅に繋がるキッカケになると嬉しいです」と答えている。

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