謎解きクリエイターでタレントの松丸亮吾さんは2022年5月31日、世界保健機関(WHO)が定める「世界禁煙デー」を記念した厚生労働省のイベントに出席し、俳優の平原綾香さんに禁煙・健康をテーマとした謎解きを出題した。
松丸さんは厚労省が実施する健康プロジェクト「スマート・ライフ・プロジェクト」のオフィシャルアンバサダーに就任。健康に関する若者へのアドバイスを求められ、自身の考えを述べる場面もあった。
「タバコを吸わないという選択を今の子供たちに
厚生労働省は、国民の生活習慣を改善し健康寿命を延ばすことを目的に2011年から「スマート・ライフ・プロジェクト」を実施している。この取り組みの一環で、禁煙や受動喫煙防止の普及啓発を目的とした「世界禁煙デー記念イベント」を31日、東京都千代田区のTOKYO FMホールで開催した。
松丸さんは、「タバコを吸わないという選択を今の子供たちにも伝えられる立場になりたい」という思いから、今年度のアンバサダーに就任したと述べる。
松丸さんの親は子供たちの健康のためにタバコを吸わなかったとし、自らもそうありたいと意気込む。松丸さんの母親は、松丸さんが高校2年生のときにがんで亡くなっているのだという。タバコがきっかけでがんになるリスクが高まることなどが知られてほしいなどと話した。
今回のイベントは若年層の禁煙や受動喫煙のリスクをテーマにしている。松丸さんは禁煙・健康をテーマに謎解きを出題。13 年から「いきいき健康大使」として活動する平原さんと、国立研究開発法人国立がん研究センターの若尾文彦さん、厚生労働省健康局健康課長の佐々木孝冶さんが挑戦した。
松丸さん出題の「謎解き」に平原さんが動揺
スクリーンには、下駄箱、タバスコ、宝箱のイラストと禁煙マークが映し出された。3つのイラストは「禁煙」を通じ、下駄箱は「げ」、タバスコと宝箱はそれぞれ「1」「2、3」になる。この式をヒントに「1・い・2濁点・3」の4文字を読み上げると正解が浮かぶ。
平原さんは、うつむきながらしばらく悩んだ。そして突如、ひらめきを得たのか「あ!」と大きな声を出し、ホワイトボードに回答を記入した。
平原さんが掲げたホワイトボードには、弱弱しい筆跡で「すいがら」と記されていた。普段のイベントでは緊張しないが、「一人だけ解けなかったらどうしよう」と焦ってしまったのだという。回答の上には、答えを導くために悩んだメモが大量に残されていた。
結果は正解。会場から拍手が巻き起こった。
イラストの単語から「禁煙」つまり「た」「ば」「こ」の文字を取り除くと、数字の1は「す」、2は「か」、3は「ら」になる。松丸さんは「『たばこ』を消すと残る言葉」だと語った。
「吸い殻という言葉も知っていただきたいキーワードです。吸い殻が川や海に流されて環境汚染などの問題が起きるんですね。今回はこの『吸い殻』というキーワードから、子供たちにこうした環境への配慮などを知ってもらいたいという思いから、出題させていただきました」
「ボールを投げて捕まえる、、、ポケモンとか」
松丸さんと平原さんに、記者団からは健康に関する若者へのアドバイスを求められた。平原さんは「外で遊んでください」と呼びかける。子供のころは体育の授業で自然に体を動かすことができたが、大人になると意識的に取り組まなければ動かなくなるのだと話した。
一方で松丸さんは「僕はちっちゃいときにものすごくゲームで遊んでいました」と振り返り、外で遊ぶのも大事だが「ゲームは大事だ」と持論を展開した。
「僕が今大人になって、ゲームいっぱい遊んでいる子はエンターテイメントの仕事に就く際にすごく影響が大きい。ライブとかそうなんですけど、どうやったら楽しんでくれるだろうって見に来てくれたお客さんのレベルに立って、もの作りができるようなっているように思います」
松丸さんは、ほぼ毎日ゲームを楽しんでいるという。平原さんにどんなゲームに興じるのか尋ねられると、松丸さんは「いろいろやっていますね。ボールを投げて捕まえる、、、ポケモンとか」と答える。身振り手振りは、スマートフォンゲーム「ポケモンGO」をプレイするような動作だった。
さらに松丸さんは、会場に現れた厚生労働省の受動喫煙をなくすための啓発マスコットキャラクター「けむいもん」に、既視感があったと話す。モンスターのような外見からか、「よく会ってるな」と感じていたのだと冗談めかして話した。