「原価率」めぐる議論はなぜ噛み合わないのか 拡散ツイートから探るその理由

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

販売価格の裏にある「見えない手間暇」

   こうしたツイートがバズるたび、それぞれの分野に詳しい人たちが「設定している価格には手間や工程によるコストが含まれていることに気づいて欲しい」と訴えるというパターンが繰り返し観測されています。

   漫画やイラストといった創作物の分野も同様です。デジタル作画に関して、実際には細かい作業が膨大にあり手間も技術も必要なのに「デジタルツールなら早く簡単にイラストが描ける」と思っている人がいるという話が拡散した時は、「低価格で絵を描いて」と言ってくる人はこういう認識かもしれないという意見に大きな共感が集まっていました。

<「パソコンの絵なんて自動計算でぱぱっと仕上がるんちゃうん!?」と言われた話。「100円で絵描いて」とかいう人の正体はこれかもしれない - Togetter>

   また、イラストレーターの岸田メルさんが、相手側の理解不足から無茶な依頼をされたことに関連して「ギャラには描く労力だけでなく作品を使って商売をする権利分も含まれてることを理解していてほしい」とツイートしたことも。

   それを見たユーザーがイラストの代金に含まれる「制作料」「使用料」「著作権料」について解説するなど、価格についての知識が広がるようなアクションも起きています。

<岸田メルさん「イラストのギャラには描く労力以外にそれを使って商売する権利分も含まれてる事は最低限分かってほしい」 - Togetter>

   料理やハンドメイド作品についても同様のことが言えます。「価格が高い」と感じるものも多いですが、自分がやってみると再現が難しく「クオリティが高いものを生み出すには技術や知識、経験、それに伴う膨大な時間がかかっている」ことを知れば、原材料費と販売価格の関係も理解できるでしょう。

<値段が高いと思ったら1回自分で作ってみるといい。「あ、安いわ」って感じるようになるから 手間と対価の関係を考える話に共感集まる - Togetter>

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