巨人は菅野に「エース」いつまで背負わせる? 今季5勝も球威落ち...「先発ローテ3番手」指摘も

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   巨人・菅野智之が2022年5月26日のオリックス戦(東京ドーム)に先発登板して6回3失点で今季4敗目。数字だけ見ると先発の役割を果たしたように見えるが、ピンチの連続でリズムを作れない。

  • 2017年のWBCに出場した菅野智之(写真:アフロ)
    2017年のWBCに出場した菅野智之(写真:アフロ)
  • 2017年のWBCに出場した菅野智之(写真:アフロ)

「若手の投手たちが追い越していくようでないと」

   初回から5回まで毎回先頭打者の出塁を許し、7安打2四死球と苦しい投球が続いた。初回に先頭の福田周平、宗佑磨に連打を浴び、大城滉二の犠打で1死二、三塁として中川圭太に犠飛で先制点を許した。その後も鋭い打球ではじき返される打球が目立ち、追い込んでもファウルで粘られてアウトを取るのに苦心していた。

「菅野はこの投球が目一杯だと思います。全盛期の姿を求めるのは酷ではないでしょうか。近年は相次ぐ故障の影響もあり、球威が明らかに落ちている。直球が走らないから変化球を見極められるようになり、球数がかさむ。今まで先発の柱として投げ続けて勤続疲労もあると思います。32歳という年齢を考えると、全盛期は越えたと思います。いつまでも菅野にエースの看板を背負わせてはいけない。先発ローテーションの3番手ぐらいの位置づけで、若手の投手たちが追い越していくようでないとチームは強くならない」(スポーツ紙記者)

   球界を代表するエースとして、個人タイトルで最多勝3度、最優秀防御率4度獲得。その力に明らかな陰りが見えたのが昨年だった。故障やコンディション不良に苦しみ、4度の登録抹消を経験。東京五輪も出場辞退した。直球が試合途中で140キロに満たない急速に落ちるなど明らかに異変が生じていた。19試合登板で6勝7敗、防御率3.19。チームにとっても大きな誤算だった。

   今季はリーグトップタイの5勝を挙げているが、右肘の違和感で4月30日に登録抹消されるなど「投げてみないと分からない」状況が続いている。9試合登板で完投が1度もなく、7回を投げ切った登板が3試合のみというデータが、現状を表していると言えるだろう。

   絶対的エースだった時は登板試合で勝利の雰囲気が漂っていたが、今は相手球団も臆することなくフルスイングで立ち向かっていく。V奪回へ、菅野の投球がチームの命運を握ることになりそうだ。(中町顕吾)

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