コンテンツ配信サイト「cakes」終了へ 10年の歴史に幕...広報「note事業集中のため」

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   コンテンツ有料配信サイト「cakes(ケイクス)」が2022年8月31日でサービスを終了する。運営するnote(東京都港区)が5月25日に発表した。同社は取材に対し、終了理由について、メディアプラットフォーム「note」事業に集中するためとしている。

  • cakesが8月31日でサービス終了(cakes公式サイトより)
    cakesが8月31日でサービス終了(cakes公式サイトより)
  • cakesが8月31日でサービス終了(cakes公式サイトより)

写真家・幡野広志氏の記事などが物議醸す

   cakesは12年9月に"祖業"としてサービスを開始。「クリエイターと読者をつなぐサイト」がコンセプトで、著名な作家や学者、人気ブロガーなどの記事を閲覧することができる。有料会員の会費は、週額で150円、月額で500〜600円。

   配信記事は3万3000を超え、人気連載の書籍化も少なくない。マンガ『左ききのエレン』は「少年ジャンプ+」でリメイクされ、テレビドラマ化もした。

   22年5月25日、cakes公式サイトに「cakesサービス終了のお知らせ」と題した文書が掲載され、8月末でのサービス終了が発表された。新規会員の登録は5月25日で停止し、サイト更新は7月末に終了する。サービス終了後はすべての記事が閲覧できなくなる。

   cakesの榎本紗智編集長は「日頃よりご愛読いただいているみなさまにおかれましては、突然のお知らせとなりましたことを深くお詫び申し上げます」とし、「約10年にわたりサービスを運営してこられたのも、クリエイターのみなさま、ご愛読いただいた読者のみなさまのおかげです。心より感謝申し上げます」と伝えた。

   サービス終了理由について、noteのPR担当者は25日、J-CASTニュースの取材に「noteのプラットフォーム事業に集中するため」と説明した。noteはcakes開始から1年半後の14年4月に始まった。

   cakesでは、20年8月には写真家の幡野広志氏がドメスティックバイオレンス(DV)に悩む女性を傷つけるようなコラムを配信したことに批判が集まり、同年10月にcakes編集部が謝罪。編集部のチェック体制見直しなど、再発防止策を発表していた。

   しかし、同年11月にはホームレスを蔑視するようなライターの記事が物議を醸し、編集長が交代。さらに12月には自殺した友人について綴った声優の記事が連載中止となったことが明らかになり、ふたたび編集部が謝罪していた。

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