首位を快走していた楽天の勢いに陰りが見えている。
交流戦開幕戦となった2022年5月24日の阪神戦(甲子園)で0-1と今季8度目の零封負け。先発の田中将大は6回1失点と粘投し、打線が相手を上回る9安打を放ったが2併殺など拙攻のオンパレード。再三好機を作るが、本塁が遠かった。1点を追いかける7回1死二、三塁で2番・小深田大翔が空振り三振、3番・浅村栄斗が右飛。9回も2死一、三塁で浅村が二ゴロに倒れた。直近4試合で3度目の零封負けと「タイムリー欠乏症」は重症だ。
「援護の少ない投手陣が苦しくなる」
9年ぶりのリーグ優勝に向け、春先は絶好調だった。開幕10試合で8勝2敗と好スタートを切ると、4月26日のロッテ戦(ZOZOマリン)から1つの引き分けを挟んで球団記録の11連勝をマーク。24勝6敗1分で勝率は8割に。大きなプラスアルファになったのが日本ハムから加入した西川遥輝だった。1番打者を固定できないのが大きな懸案事項だったが、西川は欠けていたピースにピタリとはまった。広角に安打を放つだけでなく、選球眼が良く四球を選べるので出塁率も高い。甘く入ったら長打も打てるので理想のリードオフマンだった。
西川は3、4月で打率.333、5本塁打、21打点、7盗塁をマークして月間MVPを獲得。だが、好調な時期がいつまでも続くわけではない。5月は月間打率.179、1本塁打、4打点、3盗塁。その時に主軸の選手がカバーしたいところだが、ポイントゲッターの浅村も波に乗り切れない。3、4月は打率.310、2本塁打、6打点と西川同様に好調な滑り出しだったが、5月は打率.182、2本塁打、6打点とチャンスでブレーキになる場面が目立つ。4番の島内宏明が5月は打率.352、2本塁打、10打点と好調だが、その前の浅村で打線が切れてしまつている。
「好調の時はバント、スクイズなどベンチワークも冴えわたっていたが、得点を取るのが元々うまいチームではない。点を取るために浅村を3番から下位に打順を変えて犠打や進塁打をさせるなど主力選手の意識を変えていかないと、援護の少ない投手陣が苦しくなる」(スポーツ紙デスク)
11連勝の後は2度の4連敗を含む2勝10敗と好不調の波が激しく、貯金は最大18から10まで減った。優勝するチームは大型連敗が少ない。楽天はこのまま失速してしまうのか。交流戦での戦いぶりが大きなカギを握りそうだ。
(中町顕吾)
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) May 6, 2022
絶好調 #西川遥輝 がタイムリー??
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ライトの頭上を越える大飛球で同点に??
自身も三塁進塁で逆転のチャンス??
?#プロ野球(2022/5/6)
??オリックス×楽天
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