19日の阪神―ヤクルト戦(神宮)は一つのミスが、勝敗に大きく影響する形になった。
ヤクルトが1点リードの7回2死。塩見泰隆が中前打で出塁すると、続く山崎晃太朗が三塁前にセーフティーバントを敢行。三塁・佐藤輝明が猛ダッシュで処理したが、一塁への送球が大きく反れてボールはファールグラウンドを転々。一塁走者の塩見が一気に本塁生還した。山崎も一気に三塁まで進む。さらに山田哲人が右中間を破る3点目の適時二塁打で勝負の大勢が決した。
ポジション定まらず
スポーツ紙記者はこう振り返る。
「佐藤は慌てましたね。ただ同情すべき点もあります。今季は三塁を守ったり右翼を守ったり起用法が固まらない。別の選手も漏らしていましたが、内外野を守ると送球の距離や強度が違うので修正が難しい。もちろん、プロなので対応しなければいけないですが、佐藤は4番を打つ主軸なので打撃に集中させた方がいい。守備位置を三塁に固定した方がいいと思うのですが...」
アマチュア時代は三塁が本職だった佐藤は、阪神入団後に右翼へコンバートされた。ただ、正三塁手の大山悠輔が離脱した際に俊敏なフットワーク、球際の強さ、安定した送球を披露し、「三塁を守らせないのはもったいない」という声が上がっていた。2年目の今年は三塁へのコンバート案が上がり、2月の春季キャンプ中も三塁の練習を行っていたが、シーズンに入るとチーム事情もあり守備位置が固まらない。スタメン出場の内訳をみると、三塁が19試合、右翼が25試合。試合中に三塁から右翼、右翼から三塁に回ることも少なくない。
3月のオープン戦で二塁のスタメンに入ったことも。延長12回制で緊急事態に備えてのことだが、人生で守ったことがないポジションに抜擢された佐藤自身が驚いていた。
「開幕まで2週間足らずの時期に守ったことのないポジションをテストするなんて考えられない。矢野監督は守備を軽視しすぎですよ。守備位置を固定しないとチーム全体が落ち着かない。強さを維持できない要因だと思います」(スポーツ紙デスク)
阪神は昨季86失策で4年連続12球団最多失策を記録。今年はリーグ4位の21失策だが、失策という記録がついていない拙守が依然として目立つ。選手個々の能力だけでなく、首脳陣は守備位置を固定しない起用法を見直すべきかもしれない。(中町顕吾)
/#山崎晃大朗 の小技が光る✨
— DAZN Japan (@DAZN_JPN) May 19, 2022
スワローズに追加点
\
セーフティースクイズが相手のミスを誘う
⚾#プロ野球(2022/5/19)
????ヤクルト×阪神
????Live on #DAZN#swallows #スワローズ #NPB pic.twitter.com/ur0hcg5AcJ