国民民主党の玉木雄一郎代表は2022年5月17日の定例会見で、結核などと同じ「2類相当」としている新型コロナウイルスの感染症法の位置づけを見直し、屋外のマスク着用についても緩和すべきだとの考えを示した。特に、選挙カーの上で行う街頭演説のように、「屋外である程度距離を置いて活動するようなケース」では、マスクなしの演説でも問題ないとして、「早くそういう方針を打ち出すべき」だと話した。
衆院本会議では、採決時以外は出席議員を減らして「密」を避ける「間引き」の運用が続いている。この運用を見直すことへの見解を問われる中で出た発言だ。玉木氏は「基本的な感染症法上の位置づけをきちんと整理した上で、緩和するところは一気に整合的に緩和すればいい」とも話し、「国会議員だけが特権的に密になることができる」といった印象を与えるのは望ましくないとした。
選挙カー上の演説なら「そんなに周りに人いませんから」
玉木氏は、コロナ対応の緩和のあり方について
「個別に1個1個『ここは緩和していいだろう』と、何か場当たり的にやるのではなく、この新型コロナウイルス感染症というのが一体何なのかということについての基本的な位置づけをきちんと見直して、それに基づく科学的な対応に、整合性のとれた対応に、対応を変えていくべき」
などと言及したのに続いて、ワクチン接種や経口治療薬の普及を理由に「そろそろ2類相当ということは見直すべき」。マスクの着用についても「緩和すべき」だとした。特に子どもについては「もうマスクしないでいいと思う」とした上で、次のように述べた。
「野外で、ある程度距離を置いて活動するようなケース、例えば我々が街宣車の上に乗って街頭演説をするようなときも、そんなに周りに人いませんから、ああいうときは、マスクを取って演説してもいいと思うので、早くそういう方針を打ち出すべきだというふうに思っている」
その上で、
「本会議場だけどうするか、ということではなく、基本的な感染症法上の位置づけをきちんと整理した上で、緩和するところは一気に整合的に緩和すればいいと思う。何か『国会議員だけが特権的に密になることができる』みたいに思われるのも、民間の皆さんに間違ったメッセージを出すと思う」
などとして、規制緩和の理由を分かりやすく説明する必要があるとした。