中日・京田陽太はどん底から這い上がれるか 屈辱の強制送還から2週間...復活のカギはどこに

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   最近10年間で9シーズンがBクラスと低迷期が続いていた中日が健闘している。開幕して39試合で20勝19敗の貯金1。

   新たに就任した立浪和義監督は石川昂弥、岡林勇希ら1軍で実績がない若手を積極的に起用し、かつての主力選手たちは結果が出なければ容赦なく外す。熾烈な競争が各ポジションで繰り広げられ、チーム全体に良い緊張感が漂う。

  • 京田陽太(写真:松尾/アフロスポーツ)
    京田陽太(写真:松尾/アフロスポーツ)
  • 京田陽太(写真:松尾/アフロスポーツ)

試合中に命じられた2軍降格

   その中で、正遊撃手を剥奪されたのが京田陽太だった。課題だった打撃力を向上するために昨秋から打撃フォーム改造に踏み切ったが、試行錯誤しているのか見る度に打ち方が変わっていた。

   今季26試合で打率.157、2本塁打、7打点。遊撃の守備でもミスが目立ち始め、スタメンから外されることも。立浪監督が「我慢の限界」を迎えたのが、今月4日のDeNA戦(横浜)だった。0-0の4回に京田が先頭打者・大和の打球をファンブルして内野安打で出塁を許すと、直後に先制2ランを被弾。京田は5回の打席で途中交代させられ、試合中に2軍降格を命じられ、名古屋への強制送還となった。

   ファームでは二塁に回る場面もあった。6日のウエスタン・阪神戦(鳴尾浜)に「7番・二塁」でスタメン出場したが、4打数無安打。守備でも8回1死一、二塁で内野ゴロを弾く適時失策と精彩を欠いた。報道によると、翌7日に名古屋に戻ったという。下半身の張りを明かし、現在は別メニューで調整している。

「結果が出ていないのだから内面も変えていかないと」

「本来のコンディションを取り戻してくれれば正遊撃手の筆頭格です。京田の守備は投手陣を再三救ってきましたし、ナインの信頼は厚い。立浪監督は打てないことより、ミスをしても淡白に見える姿が物足りないのだと思います。28歳でチームを引っ張らなければいけない立場ですし、若手に与える影響力がある。
京田は喜怒哀楽を出さないプレースタイルの鳥谷敬(元阪神)に憧れていますが、もう一度遊撃手のレギュラーを奪い取るためには感情を露わにしてギラギラしてもいいと思う。結果が出ていないのだから内面も変えていかないと」(スポーツ紙記者)

   京田がファーム降格し、遊撃には三ツ俣大樹、溝脇隼人がスタメン起用されて結果を出している。彼らは結果を出さなければ1軍を保証されている立場ではないため、1球1球にかける執念が伝わってくる。

   また、右翼で起用されている根尾昂も15日の巨人戦(東京ドーム)で今季初のマルチ安打をマークするなど打撃の状態が上向いている。京田に約束されたポジションはない。どん底からはい上がれるか。(中町顕吾)

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