山崎製パン(東京都千代田区)が2022年夏に発売した「串わらびもち」がツイッターで注目を集めている。透明なわらび餅を団子のように串刺しにした商品で、「ありそうでなかった」「斬新」といった声があがっている。
J-CASTニュースは、山崎製パンに同商品を開発した経緯を取材した。
「透明な団子売ってると思ったら串わらび餅だった」
山崎製パンは4月22日、「串わらびもち(黒みつきな粉)」と「串わらびもち(はちみつレモン)」を期間限定で発売した。1パックに串刺しわらび餅が3本入っていて、2種類とも参考価格は151円(税込)だ。串刺しになっているため、パックを開けてすぐに食べることができる。
「黒蜜きな粉」味はオーソドックスなわらび餅で、透明のわらび餅に黒蜜ときな粉が別添えされている。「はちみつレモン」味は、レモン果汁ときざみレモンを練った黄色いわらび餅だ。小袋で、はちみつレモンソースが添えられている。
同商品をめぐり、ツイッターでは「ありそうでなかったし、考えた人天才でしょ...」「わらび餅革命だと思いました」などと話題になっている。ビジュアルをめぐっては「透明な団子売ってると思ったら串わらび餅だった」と驚く声も。購入したとするアカウントからは次のような感想が上がった。
「ヤマザキの串わらび餅マジでうまい リピートしたい」
「食器を汚さずに済む串タイプなのでとても食べやすいです」
「ヤマザキさんの串わらび餅、美味しい!レモン風味最高!」
5月13日の取材に対し山崎製パンは、発売初日から「斬新!」「食べやすい」などの投稿が寄せられたとして、こうした反響を嬉しく思っているという。発売からわずか3週間で、「串わらびもち(黒みつきな粉)」を約25万パック、「串わらびもち(はちみつレモン)」を約14万パック出荷したとのことだ。
「黄色のさわやかな色味が売場で映える」
山崎製パンは「串わらびもち」を開発した背景について、次のように説明する。
「暑くなるこれからの季節、『涼』を感じられる定番の和菓子『わらびもち』をもっと多くのお客様に手に取っていただくにはどうすればよいかを検討する中で、串にささった状態で提供すれば食べやすくなり、これまでになかった見た目も相まって多くのお客様の目に留まるのではないかというアイデアが生まれました」
社内では当初、「本当にこの製品がお客様に受け入れられるだろうか?」という疑問の声もあったという。しかし「今までにありそうでなかった」といった声の方が多かったことから発売に至った。
商品開発で苦労した点は、わらび餅を綺麗なまるい形にすることだった。製造過程でのわらび餅の温度や機械の微調整を繰り返し、現在の形となった。
味については定番の「黒蜜きな粉」と「はちみつレモン」の2種類を販売したが、和菓子の定番フレーバーである抹茶も候補だったそうだ。「はちみつレモン」を採用した理由についてはこう述べた。
「夏場にさっぱりと召し上がっていただけるように、また、黄色のさわやかな色味が売場で映えるのではないかとの考えから『はちみつレモン』を採用しました。お好みに合わせて、さわやかな酸味とはちみつの程よい甘みを感じられるはちみつレモンソースをかけながらお召し上がりください」