AKB48は2022年5月11日、新たに発足した「向井地チームA」による新公演のリハーサル(ゲネプロ)を東京・秋葉原のAKB48劇場で報道陣に公開した。4年ぶりの「組閣」と呼ばれるチーム間の人事異動にともなうもので、新公演のお披露目は全4チームのうちチームAが最後。
初日公演のメンバー8人には、18年秋から2年半にわたって日韓合同ユニットIZ*ONE(アイズワン)で活躍した本田仁美さん(20)もいる。本田さんは21年5月にAKB48に復帰し、新曲「元カレです」(22年5月18日発売)のセンターポジションを務める。韓国仕込みのダンスで他のメンバーを指導する機会も増え、グループ最年長の柏木由紀さん(30)を含む先輩のミスを容赦なく指摘することもある。このエピソードは「本田警察」として知られており、今回の劇場公演でも「本田警察」が出動。チームのキャプテンは、グループ総監督の向井地美音さん(24)が兼務し、向井地さんとのダブルチェックにメンバーは戦々恐々だ。
「今までに劇場ではやったことのない、形のなかったものを公演にしていただいた」
新公演の演目は「重力シンパシー」公演。12~13年にかけて、AKB48をモチーフにしたパチンコ機のために結成された「チームサプライズ」向けに書き下ろされた楽曲で構成した公演で、イベント会場などで披露されてきた。AKB48劇場向けに上演されるのは初めてで、一部は衣装を新調したり、振り付けを作ったりした。向井地さんは
「今までに劇場ではやったことのない、形のなかったものを公演にしていただいた」
とスタッフに感謝。その上で、
「よくやっている公演だと、先輩たちの色がすでについてしまっている」
とも話し、
「なかなかやらないようなマイナーな曲もたくさんある『重力シンパシー』公演を私たちが初めてやっていくことで、わたしたち自身の『向井地チームA』の色をつけていけたら」
と意気込んだ。
武藤小麟(むとう・おりん)さん(21)は、上演する楽曲には「チームサプライズ」メンバーだった前田敦子さん(30=12年卒業)や大島優子さん(33=14年卒業)が大切にしている楽曲が多いとして、
「懐かしいAKBの曲たちを新しい私たちでお届けして、新しいAKB48と昔のAKB48を好きになってもらえたら」
と話した。
「『言っていいのかな?』と思ったりもしたんですけど」
本田さんは、14年に加入した「チーム8」を除けば、AKB48劇場での初日公演に臨むのは初めてだ。それでも
「話したことがないメンバーが結構たくさんいたので、レッスンをしていくなかで、ちょっと気になったところも『言っていいのかな?』と思ったりもしたんですけど、すごくみんなレッスンにも意欲的に取り組んでいて、みんなでいい物を作ろうという思いがすごくあった」
と話し、「本田警察」は健在だ。「本田警察」による「逮捕」が最も多かったのが込山榛香さん(23)で、「捕まりまくってたけど、すごく優しく教えてくれた」。
「逆に自分が間違えていると気づいてないところを、ひいちゃん(本田さん)がめちゃくちゃ見つけてくれてありがたかったです」
とも話し、恐縮しきりだった。
大竹ひとみさん(22)によると、キャプテンの向井地さんもレッスンの様子を動画でチェックし、振り付けの修正が必要な部分を指示。本田さんは「私は即座に」と話し、時間差で2段階のチェックが行われていることになる。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)