福岡市を拠点に活動するHKT48は2022年5月7日に熊本市内で開いたコンサートで、21年12月から募集していた6期生をお披露目した。新メンバーのお披露目は5期生(18年11月)以来3年半ぶりで、メンバーとしての指原莉乃さん(29=19年4月卒業)を知らない初めての世代だ。
この日は、新曲「ビーサンはなぜなくなるのか?」(6月22日発売)も初披露された。センターポジションは矢吹奈子さん(20)が担当。HKT48にとっては、矢吹さんが日韓合同ユニットIZ*ONE(アイズワン)から復帰してから初めて出すシングル曲だ。矢吹さんは13年に3期生としてグループに加入。8年半越しにシングル表題曲としては初めて単独センターに選ばれた。
1期生の本村碧唯「HKTの平均年齢を下げてくれてありがたい」
6期生はグループ史上最年少の10歳~最年長21歳の18人。平均年齢は14.3歳で、最年少の石松結菜(いしまつ・ゆいな)さん(10)の誕生日は12年1月28日。1期生がお披露目された11年10月よりも後に生まれた世代だ。
6期生は、1期生が10年前のお披露目で履いた靴でステージに登場。1期生の松岡菜摘さん(25)は「(1期生が)これを履いてた時に生まれたわけでしょ?」と驚愕(きょうがく)し、同じく1期生の本村碧唯さん(24)は
「HKTの平均年齢を下げてくれてありがたいですね。元気いっぱいで、すごくかわいい」
と笑顔を見せた。
ただ、加入時の平均年齢で見れば、6期生が飛び抜けて若いわけではない。例えば1期生がお披露目された時の平均年齢は13.8歳で、「なこみく」として知られる3期生の矢吹さんと田中美久さん(20)は、13年に12歳で加入している。
田中さんは、かつての自分の姿を思い出したのか、
「6期生に『私の人生の半分しか生きていない子がいる!』って思ったら、私って(かつては幼いことで知られた)『なこみく』の『みく』だったんだ...ってびっくりしちゃって...!」
と、時間の経過に驚いた様子だった。
「こういうときはね、さしさんが言ってた。『とりあえず手を挙げろ』って」
新曲「ビーサンはなぜなくなるのか?」では、センターの矢吹さんの両脇を同期の田中さんと、4期生の運上弘菜さん(23)で固める。さらにその外側には4期生の豊永阿紀さん(22)と地頭江音々さん(21)。中心メンバーとしての3~4期生の位置づけが改めて鮮明になった。
担当する「選抜メンバー」は16人。直近で16人選抜が採用されたアルバムリード曲の「突然 Do love me!」(21年12月)と比べて市村愛里さん(21)、今村麻莉愛さん(18)、小田彩加さん(23)が新たに選抜入りした。市村さんは初選抜だ。今村さんは15年に11歳で加入し、当時としては最年少だった。
一方、卒業した田島芽瑠さん(22)と水上凜巳花(りみか)さん(18)以外に、現役メンバーとしては唯一、2期生の神志那結衣さん(24)が選抜から外れた。この結果、シングル15枚目にして初めて2期生が表題曲の選抜メンバーから姿を消した。
世代交代が進む一方で、伝統も引き継がれる。この日の2公演のうち、昼公演では、本村さんの
「なんかしゃべりたいよ!アピールしたいよ!って子いる?」
という呼びかけに対して6期生は沈黙したままで、先輩メンバーから背中を押されて手を挙げるほどの緊張ぶりだった。それが夜公演では、6期生の大半が挙手。松岡さんがその様子を
「いいよ~!こういうときはね、さしさんが言ってた。『とりあえず手を挙げろ』って」
と解説していた。
6期生は昼公演終演後に報道陣の取材に応じ、最年長の最上奈那華(もがみ・ななか)さん(21)は
「私達6期生は年齢の幅も広く、一人一人の個性も豊かで、たくさんの魅力があるので、これからの活動に期待していてください。6期生みんなでHKT48を盛り上げられるように頑張ります」
と意気込んでいた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)