中日・根尾昂に「二刀流より遊撃専念の方がいい」と指摘 投手の評価は「本人のプラスになるのか」

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   2022年5月8日に甲子園で行われたウエスタンリーグの中日-阪神戦。驚きの光景は9回に起きた。

   「2番・遊撃」でスタメン出場していた中日・根尾昂が6点リードの9回のマウンドへ。先頭打者の豊田寛を三ゴロに打ち取り、続く高寺望夢、中川勇斗、遠藤成に3連打を浴びて1点を失ったが、江越大賀を空振り三振に仕留めて降板。再び遊撃のポジションに戻った。

  • 根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
    根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)
  • 根尾昂(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

片岡篤史2軍監督「チームとしても戦力に」

   打者5人に20球投げて3安打1失点。直球は大阪桐蔭の時に計測した自己最速タイの150キロをマーク。スライダーもキレ味が鋭く、制球はまとまっていた。プロ入り後は野手一本で勝負することを決断し、マウンドから3年間遠ざかっていたことを考えれば十分に合格点をつけられる投球内容だろう。

   中日の片岡篤史2軍監督は根尾を投手で起用した意図について、自身のYouTubeで言及。「甲子園のマウンドで投げることによって、投手から見た打者のタイミングを思い出して何かいいきっかけにしてくれたらいいなと思いますし、投手から遊撃、遊撃から投手ができるようになれば、チームとしても戦力になります」と語った。

   根尾は大阪桐蔭で2年春から甲子園に4期連続出場し、17年春、18年春夏と3度の全国制覇を達成。非凡な打撃センスだけでなく、投手としての評価も高かった。3年春に決勝戦・智弁和歌山で2失点完投勝利を飾るなど2度の胴上げ投手になっている。

「根尾は遊撃でレギュラーをつかむ大きなチャンス」

   プロ入り後は遊撃で勝負することを決断したが、伸び悩んだ。今年は外野一本で勝負することになったが、正遊撃手の京田陽太が精彩を欠いていたことから、根尾は4月下旬に遊撃へ再コンバートされた。課題だった打撃で150キロを超える直球を引っ張って安打にするなど成長の跡が見られる。

   スポーツ紙デスクは「根尾は遊撃に専念した方がいい」と私見を口にする。

「投手としての登板は1軍で救援要員が不足した緊急事態を想定してのことですが、根尾は遊撃でレギュラーをつかむ大きなチャンスです。京田が不調でファームに降格し、遊撃は横一線の競争になっている。ここで投手としての評価が高まるのは本人にとってプラスになるのかどうか。今が勝負所なので遊撃で不動のスタメンを張る気持ちで取り組んだ方が良いと思います」

   根尾の勇姿は1軍のマウンド上でも見られるか。

(中町顕吾)

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