需要回復が早いのは北米、東南アジア路線
中期経営計画と同時に発表した22年3月期連結決算(国際会計基準)の純損益は、1775億円の赤字だった。2期連続の赤字だったが、前年度(2866億円の赤字)から大幅に改善した。売上高は41.9%増の6827億円。23年3月期の連結業績予想では、純損益は450億円の黒字転換を目指し、売上高は103.6%増の1兆3900億円を見込む。国内線旅客需要は「コロナ前」の19年度の90%程度、国際線では同45%程度まで回復するとみており、その分を業績予想に織り込んだ。
地域別に見ると、北米は8割、東南アジアは6~7割程度戻るとみているが、厳しい水際対策が続く中国、香港、台湾といった東アジアは回復が遅れる見通しだ。「45%程度まで回復」は、1日あたりの入国者数が3万人に引き上げられることが前提で、赤坂氏は
「上期に3万人にならないと、多分この数字に多分なっていかないと、焦っています」
と漏らしていた。
一方、ANAホールディングスが4月28日に発表した2022年3月期連結決算は純損失1436億円で、前期の4046億円から改善。売上高は40.0%増の1兆200億円だった。23期3月期の純損益では210億円の黒字を見込む。売上高は62.7%増の1兆6600億円を予想している。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)