身体能力はチーム屈指も...守備に不安の巨人・廣岡 覚醒で「坂本の後釜」になれるか

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   開幕ダッシュに成功した巨人に陰りが見えている。4月29日からの阪神戦(東京ドーム)で同一カード3連敗を喫すると、今月3日の広島戦(マツダ)も先発の赤星優志が12失点(自責3)と炎上して大敗した。

  • 写真:長田洋平/アフロスポーツ
    写真:長田洋平/アフロスポーツ
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「飛ばす力があるが...」

   浮き彫りになっているのが、故障で戦線離脱した巨人・坂本勇人の穴だ。4月30日の阪神戦で守備の際に負傷し、「右膝内側側副靱帯損傷」で登録抹消された。早期の戦列復帰は厳しい状況で、主将抜きで戦わなければいけない。だが、代役が心許ない。3日の広島戦は遊撃のスタメンに入った廣岡大志の手痛い失策が響いた。0-0の初回一死二塁で3番・西川龍馬の打球を捕球しきれずにピンチを拡大。赤星は勢いづいた広島打線に連打を浴びて一挙6点を失い、2回以降も立ち直れなかった。

   廣岡は足が速く、肩も強い。打撃でも逆方向に本塁打を放つなどスケールの大きいプレーが魅力だが、ヤクルト在籍時は遊撃のレギュラーに定着できなかった。

「期待は大きかったんです。OBで遊撃手の池山隆寛さんを彷彿とさせるプレースタイルで村上宗隆、山田哲人と共にヤクルトの中心選手になることを期待されましたが、プレーの精度が上がってこなかった。打撃は飛ばす力があるが、確実性が低い。打撃フォームもコロコロ変わって試行錯誤を続けている感じでした。守備も捕球でのファンブルが目立ち、首脳陣とすれば計算できる選手になれなかった。持っている潜在能力は間違いなく高いので、巨人にトレードされて覚醒するのを期待しているんですが...」(スポーツ紙記者)

   巨人に電撃トレードで移籍したのが昨年3月。交換要員が、2度の2ケタ勝利をマークした田口麗斗だったことから驚きの声が上がった。移籍1年目は78試合出場で、打率.189、5本塁打、15打点。中日・大野雄大、DeNA・今永昇太と球界を代表する両左腕から2本のアーチを放ったが、好調の時期が続かない。今年1月の自主トレでは通算2182安打をマークしているヤクルト・内川聖一に教えを請うた。確実性を高めなければ、遊撃のレギュラーはつかめない。それは廣岡自身が最も自覚している。

   攻守にまだまだレベルアップが必要で、1軍の座が保証されているわけではない。求められるのは結果のみだ。期待度で起用される時期は過ぎた。「坂本の後釜」になれるか。プロ7年目で野球人生の正念場を迎えているといっても、大げさではないだろう。(中町顕吾)

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