1992年に創業した名古屋の洋菓子店「レニエ」で販売されているケーキが、インターネット上で大きな注目を集めている。ブロンドチョコと紅茶のムースを、モンブランの上にのせたケーキ。しかしその見た目や商品名に、多くの人々が驚いた。
チョコと紅茶を併せたベージュのムースは、ふくよかな豚の形をしている。モンブランは干し草を表現している。そのケーキは、「ルイ美豚(ビトン)」という名で販売されていた。
J-CASTニュースは2022年4月25日、レニエに販売した経緯を取材した。
豚は幸福のシンボル
本格的なフランス菓子を追求し、多彩な商品を展開するレニエの店頭に21年5月、豚を象ったケーキ「ルイ美豚」が陳列された。ツヤツヤとしたベージュの豚が、モンブランでできた干し草の上にのっているような見た目をしている。値段は税込み648円。
このケーキを開発したのは、レニエのオーナーシェフ・長谷川享平さん。名古屋の老舗洋菓子店で修業後、30歳で「有限会社 お菓子屋レニエ」を設立。渡仏を重ねながら本格的なフランス菓子を追求し、愛知県洋菓子協会副会長も務めている。
長谷川さんは「僕のお菓子の向こう側に幸せがありますように...」という信念を掲げ、さまざまな洋菓子を生み出している。「ルイ美豚」は、豚が世界各国で幸運のシンボルとして愛されていることを受け、「ショーケースを見た時笑顔になれる」と思い制作したのだという。レニエの担当者は、味について次のように解説する。
「ブロンドチョコレートと言うホワイトチョコレートをキャラメリゼした新しい商品と、アッサムティーで香りをまとったムースに金柑のジュレフィエがセンターに入っています。
土台はアーモンドのモワルーと和栗のモンブランで干草の寝床をイメージしています」