白井球審マウンド詰め寄り騒動は、佐々木朗希にとって「いい勉強」となったのか

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   ロッテ・佐々木朗希の登板試合が思わぬ形で波紋を呼んだ。

   2022年4月24日のオリックス戦(京セラドーム大阪)。直球は最速164キロを計測したが、明らかに本調子でなかった。

  • 佐々木朗希投手(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
    佐々木朗希投手(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
  • 佐々木朗希投手(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

球審がマウンドへ詰め寄る

   先頭の福田周平に右前打を許し、1人も走者を許さない完全投球が17イニングでストップ。4回に杉本裕太郎に死球を与えるなど毎回の5四死球と荒れた。

   5回無死満塁のピンチで3番・紅林弘太郎の投ゴロ併殺の間に三塁走者が本塁生還、続く4番・吉田正尚にも左中間に適時二塁打を許して2失点。90球を投げたこの回限りで交代した。それでも、調子が悪いなりに試合を作るのが一流投手の証だ。5回6安打4奪三振2失点で今季3勝目をマークした。

   野球ファンの間で話題になった出来事は、2回のオリックスの攻撃中に起きた。佐々木朗が安達了一を2球で追い込み、3球目の外角に投げ込んだ直球はボールの判定。一塁走者の杉本がスタートを切り、捕手の松川虎生が送球したが、二盗を許した。

   佐々木朗はこの投球後に二塁方向へ振り返って本塁方向へ向き直ると、白井球審がマスクを取り、マウンドへ詰め寄る。厳しい口調で言葉をかけると、松川が間に入って制止。予期せぬ事態に球場が騒然となる中、井口監督が三塁ベンチから飛び出し、白井球審と言葉を交わした。

「白井球審は、佐々木朗が判定に不満な態度を出していると判断して注意に向かったのでしょう。この日は外角低めのストライクゾーンが厳しく、この投球以前も際どい球をボールと判定されて佐々木朗が苦笑いを浮かべる場面もあった。ただ露骨に不満を示したわけではないので、気の毒にも感じますが...」(スポーツ紙デスク)

MLB挑戦に向けて「ポーカーフェイスの勧め」

   白井球審の態度について、「あれは注意でなく威嚇に近い」「審判が感情的になってどうするんだ」などSNS上で批判の声が殺到する中、白井球審を擁護する声もあった。

   米大リーグ・パドレスのダルビッシュ有は25日に自身のSNSを更新し、「野球の審判って無茶苦茶難しいのに叩かれることはあっても褒められることはほとんどないよなぁ。選手も散々態度出すんだから審判にも態度出させてあげてください」と呼びかけた。

   問題となった1球がストライクに見えたというフォロワーからの書き込みについては、「誤審といいますがテレビで見てる分には判定は簡単です。ですがあの場にいてリアルタイムであれだけ誤審が少ないのは本当にすごいです。元プロ野球選手が審判とかすると誤審連発なので、自分からするとプロ野球の審判は全員化け物です笑」と綴った。

   スポーツ紙記者は、佐々木朗に「ポーカーフェイスの勧め」を説く。

「審判によっては投手が判定に不満を表したとみなすと、ストライクゾーンを狭めるケースも見られる。米国の審判は顕著です。佐々木朗は決して審判の判定に不満を出すタイプではないですが、気を付けた方が良いかもしれません。色々な審判がいますが、冷静に淡々と投げるスタイルを貫けば問題ないでしょう」

   ストライクと感じた球がボールと判定されると、局面は変わってくる。投手にしてみれば切実な問題だろう。ただ、審判も人間だ。防げるトラブルは避けた方が良いかもしれない。

(中町顕吾)

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