俳優の川口春奈さんが、 2022年4月28日のNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」にヒロインの姉・良子役で出演。貧乏をめぐるセリフに対し、インターネット上でさまざまな反応があがっている。
「貧しさを恥じた自分が恥ずかしい」
沖縄の本土復帰50年に合わせて放映されている今作。1964年、まだアメリカ統治下だった本島北部「やんばる地域」を舞台に、主人公・比嘉暢子(黒島結菜さん)がふるさとの食に夢をかけて料理人を目指す物語。タイトルの「ちむどんどん」は、「心がワクワクすること」を意味する。
※以下、ネタバレを含みます。
貧しい暮らしのなか、普段着もろくに購入できずにいつもつぎはぎを着ている良子。ある日、大学時代の仲間とフォークダンスイベントに参加するため、思い切って新しいワンピースとパンプスを購入する。見違えるような姿に、意中の相手である博夫(山田裕貴さん)が「アイヤー。まるで別人だね」と褒めると、良子は「今日は特別な日って決めてきたから」と照れ笑いを浮かべる。
その後、つぎはぎに着替えて帰宅した良子は、母・優子(仲間由紀恵さん)に対し「今月ちょっと少ないの。勉強会でいろいろ本とか買ったから...」と嘘をついて生活費を渡す。しかしすぐに罪悪感に耐えきれず、本当は参考書でなく衣服や靴に充ててしまったことを告白する。
優子は「良子が楽しかったらそれが一番」と優しくフォローするが、良子の反省は止まらず「うち、恥ずかしい。貧しさを恥じた自分が恥ずかしい。貧しくても、心豊かに暮せば幸せに生きられる。お母ちゃんを見て、いつもそう思ってたのに...」と涙を流す。財布からお金を取り出し、「人間は、こんなもの(お金)より弱くない。こんなものに負けたらいけない」と情けなく思う気持ちを吐露するのだった。
良子の実直な性格が如実に表れたエピソードに、視聴者からはインターネット上で「こんなモノに負けたくないってぺいってお金放り出した良子の気持ちにめっちゃ共感」など称賛の声が。一方で、「それはどうだろう良子よ... 我慢我慢では心が削れてしまうよ... 変な罪悪感持たずにちゃんと楽しんできて良かったんだよ... 可愛い服着たいって思っても良かったんだよ...」「良子の貧しくても心を豊かに暮らせるっていうのもとても分かるけど、でもやっぱりお金があればより心に余裕と豊かさが増えるよな~」などといった声もあがっている。