謝罪会見で「赤いネクタイはない」 知床遊覧船社長を茂木健一郎が批判「この人の本質はここ」

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   脳科学者の茂木健一郎氏が2022年4月28日に公開したYouTube動画で、北海道・知床半島沖で観光船「KAZU1(カズワン)」が行方不明になった事故をめぐる謝罪会見で、運航会社「知床遊覧船」の桂田精一社長が赤いネクタイを着用していたことに疑問を呈した。

  • 茂木健一郎氏
    茂木健一郎氏
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「普通赤というのはお祝いの時とか、生命力とかを表す」

   茂木氏は、「知床観光船の社長は謝罪会見て?なせ?赤いネクタイをしていたのか」と題した動画を公開し、「知床で起こった船の事故、本当にもう悲惨で悲しすぎますよね」と切り出した。

   茂木氏は、桂田社長が謝罪会見で紺のスーツに濃い赤のネクタイを締めていたことに疑問を感じたという。

「社長が昨日記者会見してたんですけど、陶芸家の方みたいなんですが。みんな思ったと思うんですよ、『赤いネクタイはないだろう』って。『どういうこと?』って」

   一般的に赤色の持つイメージは謝罪会見の場にそぐわないとした。

「色についていろんな考え方があると思うんですけど、普通赤というのはお祝いの時とか、生命力とかを表すわけで。(謝罪会見に)赤のネクタイはないだろうと思うわけじゃないですか」

   茂木氏は、謝罪会見での様子を踏まえ社長について分析した。

「そこから結論付けられることは、あの社長は非典型的ってことで、悪意があったわけじゃなくて、そういうことに気づかない非典型的なところがある人なんだろうと思うんです。陶芸家をされてたみたいですが、強欲の末にあの会社は潰れるでしょうし、本当に残念な結果になったと思う」

   茂木氏は「ユニークさは大事だと思う」としつつも、「ただ人の命に関わることでそういうことをやってはいけない。人の命に関わることでは、ルールとか確立されたプロトコルに従う必要があると思う」と指摘した。

「そういう人が人の命に関わることの意思決定判断に関わってはいけない」

   茂木氏は「変わった人ってのは自分が変わってるってことに気づかない」と考えているとして、桂田社長もそのタイプではないかと説いた。

「あの社長も、あの謝罪会見の場で赤いネクタイをしていたら変だということに気づかない人だと思うけど、そういう人が人の命に関わることの意思決定、判断に関わってはいけないんですよ」

   茂木氏は、桂田社長が船を運航する仕事に関わっていることを批判した。

「陶芸をやってるんだったら、思いつきでやっても当然いいんですけど、船の運航は思いつきでやってはいけないわけですよね、当たり前じゃないですか。だから、僕はあの社長が赤いネクタイをしてきたのを見た時に、この人の本質はここにあるな、と。普通あの(謝罪会見の)時には赤いネクタイしないわけですよね。だけど、してきちゃったわけでしょ。そういうことをする人なんだなぁと。そういう人は命に関わるような決定には関わってはいけないと僕は思っています」

   茂木氏は最後にも「人の命に関わることについて、オリジナリティを追求してはいけない」と強調した。

   茂木氏はツイッターでも、寄せられた「それよりも、お騒がせして申し訳ありませんという、最初の言葉が引っかかってしまった」という指摘を引用し、「確かにです」と同意している。

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