詳しい経緯を聞いた
発見までの詳しい経緯は次のとおりだ。アルトゥルさんによると荷物を置き忘れたのは24日朝のこと、相鉄線を利用していた。当時の状況をこう振り返る。
「慣れない網棚にリュックを置いてたことと、スーツケースが大きくて重たかった為、そっちを運ぶことに意識が偏っており、網棚に置いてたことをすっかり忘れてしまいました」
電車を下車し、コンビニへ立ち寄ったあとに気がついた。すぐに駅の「落とし物センター」へ問い合わせたがどこにも届いていなかった。
友人らからは「持っていく人は滅多にいないから、もうちょっと待ってたら連絡があるよ」といったフォローを受けた。アルトゥルさんは「心配がなかったわけではないですが、少し気持ちは穏やかになりました」。
ただし警察に紛失の届けを出したほか、
「失くなったものは仕方ないし、自分が忘れたから自己責任だと思っていたので、その分いっぱい仕事をしようという気持ちでいました」
と、覚悟を決めていた。過去にインドで荷物を落とした時は戻ってこなかったという。
正午ごろになって「落とし物センター」から職員が荷物を回収したと連絡があり、横浜駅で引き取った。なお受け渡しを担当した職員は自身のファンだったといい、応援の言葉を受けたとアルトゥルさんは喜びを伝える。
アルトゥルさんは仕事のため約3ヶ月の滞在を予定している。滞在中にしたいことを次のように伝えた。
「2年5ヶ月ぶりの日本ですので、しっかりと美味しいご飯を食べたいと思います。すでに日本のご飯を毎日食べていますが、本当に幸せです」