客を飽きさせないためのセトリ
ほかにも寿司のセトリについてのこだわりを、
「簡単な話で言うと...甘いものをずっと食べ続けると飽きてくるじゃないですか。だから途中でしょっぱいものを挟むと、また食欲が湧いてくるみたいな感じの構成をしていくんです」
と伝え、「温かいものが出た後は冷たいもの、脂っこいものの後はあっさりしたものとか」と補足。大枠を組んだあとは「全体的な流れを考えて出していく」という。
コースで提供するにあたっての苦労は、「その日その日でお客様は変わって参りますので、そのお客様に一番ヒットする平均値を出すのが難しい」。山田さんは次のように話す。
「満席だとすると、8人のお客様の平均値を出さなきゃいけない。あんまり偏りがないようにしなきゃいけないっていうのはあります」
このようなこだわりを持ちながら、客に対して積極的に説明することはしていないという。山田さんは「感じ方はやっぱりお客様それぞれでございますので、お客様に委ねるようにしています」とし、
「美味しいって言ってもらえたら、説明したりとかはしていますけど。そのまま何も感じずに流れる方もいらっしゃるので。そこにわざわざ説明しなくていいのかなと思ってます」
と持論を述べた。「あんまり説明すると頭で美味しくなっちゃうんで」ともいう。