千葉県内の高速道路「千葉東金道路」で、黄色い乗用車から執拗に運転を妨害される「あおり運転」の被害を受けたとする動画がユーチューブに投稿され、拡散している。
被害者側は、現場で110番通報をして、千葉県警とやり取りをしていた。県警の高速隊は、ドライブレコーダーの映像提供を受け、捜査を始めたことを取材に明らかにした。
「完全に車線で停車させられちゃってます」
高速を走っている被害者の車の前に、黄色い車がいきなり追い越し車線から割り込んでくる。
被害者は、すでに警察と電話でやり取りをしており、「あおり運転」に遭っていると伝えた。県警からは、黄色い車のナンバーを聞かれ、被害者が答えているうちに、黄色い車は速度をどんどん落とす。
「急停車させられそうです」。被害者は、こう声を上げ、ハンドルを右に切って追い越し車線へ逃げようとする。しかし、黄色い車は、急加速して前方に割り込む。さらに、被害者が車線に戻ると、黄色い車もその前に出た。
被害者は、路肩を走って逃げようとするが、また割り込まれてしまう。
「もう半分停車させられています。もう凄いあおり運転です」
警察は、車を寄せて黄色い車を先に行かすようアドバイスするが、黄色い車は速度を落として前から離れない。
「いやいやいや、私の前に割り込んで来てるんですよ。もう凄い状態ですよ」
被害者がこう声を上げると、黄色い車は右にハンドルを切って横向きに停車し、2車線をふさぐ形になった。
すると、黄色い車の窓から男が顔を出し、何か怒鳴り始めた。後続車からなのか、クラクションも鳴らされた。
「完全に車線でもう停車...完全に車線で停車させられちゃってます」
ドライブレコーダー映像の提供を受け、県警が内容を確認中
被害者は、警察とやり取りを続ける一方、黄色い車の男は、窓から手を出して、後続車に先に行けと合図を送るような仕草をした。すると、1台が追い越し車線から先に進み、被害者がそれに続こうとすると、黄色い車にブロックされた。
被害者は、車をバックさせてから走ると、黄色い車は、蛇行運転をしてまた妨害する。車がストップした後、黄色い車の男は、先に行け合図のような仕草をして、後続車が次々に通り過ぎると、しばらくして黄色い車は加速して去って行った。
この2分半ほどの動画は、2022年4月21日にユーチューブ上で投稿された。
投稿者は、被害者からドライブレコーダー映像の提供を受けたという。あおり運転の被害は、千葉市若葉区内の野呂パーキングエリア近くの千葉東金道路の下り線で受け、被害者が追い越し車線を走行中に幅寄せされた後に動画の行為をされたとしている。
ドライブレコーダーの映像を千葉県警に提出し、県警が捜査しているとも報告した。
あおり運転の訴えについて、県警の高速隊は22日、被害者からの110番通報に基づいて捜査していると取材に答えた。
通報があったのは、16日午後0時50分ごろで、被害者から当時の状況について話を聞くとともに、ドライブレコーダー映像の提供を受けて、その内容を確認しているとした。あおり運転としては、妨害運転や暴行の罪に問われる可能性があるが、事前に双方でどんなやり取りがあったのかなど、妨害運転などの容疑になるかはその内容によるとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)