元プロ野球選手で現在はロッテのピッチングコーディネーターを務める吉井理人氏(56)が2022年4月18日にブログを更新し、17日の日本ハム戦でパーフェクトピッチングを継続していたロッテ・佐々木朗希投手(20)を8回で交代させた采配を支持した。
佐々木は「見習い投手」
吉井氏は2019年から21年までの3年間ロッテ一軍投手コーチを務めている。20年に佐々木が入団すると、実戦登板をさせずに一軍に帯同したままトレーニングを積ませる育成方針を実行した。
17日の試合で8回まで日本ハム打線を102球パーフェクトに抑えていた佐々木の投球を「今回もすごかったです。前回より、質の悪い直球を投げる割合が多かったが、しっかりまとめてきました。投げるボールもすごいが、ゲームプランもしっかりできる投手です」と評価した。
しかし交代については、「マリーンズベンチもよく8回で降板させました。(6回で代えてほしかったけど)」とつづり、「ついつい目先の勝利や記録にとらわれ、選手に無理をさせてしまうことがあるのですが、良い判断だったと思います」と2試合連続完全試合達成目前で交代させた首脳陣の決断を支持した。
佐々木は吉井氏のコーチ時代の20年には実戦登板せず、21年は中10日以上の登板間隔を保ち、11試合で63.1イニングを投げている。「佐々木は1年間フルに戦ったことのない見習い投手です。(もはや見習いとは言えない実力だが)壊れてからでは、遅いのです」と佐々木に無理をさせない起用法を望んでいる。
吉井氏が後悔している先輩投手の教訓
吉井氏はこの記事でロッテの種市篤暉投手(23)が13日に二軍戦で復帰登板を果たしたニュースにも言及した。「種市が、長いリハビリから帰ってきました。(嬉しかった!)2軍戦で1イニング、最速152キロの復活登板でした。種市の故障はわしの責任でもあるので、早く戻ってきてくれと思っていました」と書いている。
佐々木より3年早くプロ入りした種市は高卒2年目の18年に一軍初登板。19年シーズンは先発・リリーフで合計26試合に登板し116.2イニングを投げた。翌20年も先発ローテに加わっていたが、シーズン途中に肘の故障で離脱、右肘のトミー・ジョン手術を受け21年はリハビリに費やし実戦登板がなかった。吉井氏は当時のことを「1軍に定着した次のシーズンのイニング数、もっとしっかり管理すればよかったと後悔しています」と振り返り、
「若者が早い時期に故障するのは、見ていて辛いです。野球に故障はつきものですが、なるべく故障しないよう、我々指導者がしっかり管理していきたいと思っています」
とつづっている。