立憲民主党が2021年秋の衆院選に続いて22年夏の参院選も「民主党」を比例代表の略称として総務省に届け出る見通しになったことについて、国民民主党の玉木雄一郎代表は22年4月19日の定例会見で、「ちょっと我々としては『どういうことなのかな』と思っている」と不快感を示した。
国民民主の方が立憲よりも先に「民主党」の略称を使っていた上に、衆院選後に協議を申し入れてきたのは立憲の側だった、というのがその理由だ。
衆院選後に協議を申し入れたのは立憲の側だった
前回19年参院選では、立憲が「りっけん」、国民民主が「民主党」の略称を届け出ていたが、21年衆院選では立憲も「民主党」を届け出たため、大量の案分票が発生した。21年の衆院選の比例代表では「民主党」と書かれた票は362万6320票にのぼり、立憲に295万8201.722票、国民民主には66万8116.241票が割り振られた。
玉木氏の定例会見では、立憲の西村智奈美幹事長が「民主党」を使う方針を国民民主の榛葉賀津也幹事長に伝達したことについて受け止めを問う質問が出た。玉木氏は、21年衆院選後に立憲の側から協議の申し入れがあったことを指摘した上で、次のように立憲の対応について不快感を示した。
「結局『民主党』を継続して使うということになったので、ちょっと我々としては『どういうことなのかな』と思っている。ただ、有権者の皆さんに混乱を与えないようなやり方としてどういうことが適切なのか、これは我が党としても考えていかなければならないとは思っているので、党内でも議論・検討をしていきたい」
国民民主の側が「民主党」以外の略称を使う可能性については、国民民主の方が先に「民主党」を使い始めた経緯を紹介しながら
「そういう意味で、我々は終始一貫変えずに、ずっと民主党できているので、そういった過去の経緯なども踏まえて、いったいどういう形がいいのかということについては、党内で検討して今月中に結論を出したい」
などと話し、否定的な見解を示した。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)