佐々木朗希の8回完全降板、首脳陣への批判なぜ少ない 「『山井騒動』で野球界が変わった感じ」

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   球場がどよめく。9回のマウンドに右腕の姿はなかった。ロッテの佐々木朗希が2022年4月17日、日本ハム戦(ZOZOマリン)で8回まで走者を1人も出さない完全投球。10日のオリックス戦(ZOZOマリン)に続く、メジャーでも達成者がいない「2試合連続完全試合達成」の快挙に期待が高まったが、井口資仁監督は交代を決断した。

  • 佐々木朗希(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
    佐々木朗希(写真:YONHAP NEWS/アフロ)
  • 佐々木朗希(写真:YONHAP NEWS/アフロ)

「首脳陣も無理はさせたくなかったのでしょう」

「交代は妥当だと思います。パーフェクト投球を続けていましたが、制球が少し甘く、状態は前回より良くなかった。160キロを超える直球を投げ続けることで体には相当負荷がかかっている。ロッテ打線も無得点と相手右腕・上沢直之を攻略できずに0-0の緊迫した状況が続いていたので、精神的にもきつかったでしょう。ベンチに戻った時の表情が映し出されていましたが、7回、8回は少ししんどそうに見えました。大記録達成の期待がかかる中で、本人から『マウンドを降りる』とは言えない。先発ローテーションで稼働してもらわなければいけない投手なので、首脳陣も無理はさせたくなかったのでしょう」(スポーツ紙記者)

   当たり前だが、完全試合は簡単にできる記録ではない。安打だけでなく、四死球や失策など塁に出塁させることが全く許されない。プロ野球の長い歴史で佐々木朗は史上16人目の達成者だが、歴代の快挙の中でもその快投は衝撃的だった。オリックス戦は13連続奪三振で64年ぶりに日本記録を更新し、完全試合で19奪三振は最多記録だった。ストライク先行の投球で、3ボールにしたのは1度のみ。20、21年と2年連続首位打者を獲得した吉田正尚がラインアップに並ぶなどオリックス打線は決して貧打ではない。「完全試合は痛打された打球が野手の正面でアウトになったり、運の要素も必要」と言われてきたが、佐々木朗は運の要素が入り込む余地のないぐらい、完璧に力でねじ伏せた。

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