プロ野球ロッテの佐々木朗希投手(20)の2試合連続「完全投球」を複数の韓国メディアが特集記事を組んで報じた。
佐々木は2022年4月17日の対日ハム戦(ZOZOマリンスタジアム)に先発し8回まで打者24人に対して14個の三振を奪った。球数が100球を超えたこともあり9回のマウンドには上がらず、10日のオリックス戦に続く2試合連続の完全試合はならなかった。
佐々木は「パーフェクトモンスター」
野球界で長年のライバルにあたる韓国では複数のメディアが佐々木の快投を速報で伝えた。
韓国メディア「スポーツ朝鮮」(WEB版)は、「佐々木朗希、2試合連続パーフェクト目前の9回交代 第2のカーショー?」とのタイトルで4月17日に記事を公開した。
記事では、佐々木が8回を14奪三振、無安打無失点で抑えたものの、ロッテはあえて冒険を選択しなかったと指摘。そして大リーグドジャースのクレイトン・カーショウ投手(34)も7回までパーフェクトピッチングをしたが8回に交代したと伝えた。
カーショウは4月13日の敵地で行われたツインズ戦で今季初先発。7回を投げて13個の三振を奪うなどパーフェクトに抑えていたが、8回のマウンドに上がることなく7回80球で降板した。MLB公式サイトによると、カーショウは7回降板について「正しい選択だったと思う」と語っている。
韓国の主要メディア「東亜日報」(WEB版)は、2試合連続で「完全投球」をした佐々木を「パーフェクトモンスター」と称し、「日本で最も熱い野球選手を超えて日本で最も熱い人物だと言っても過言ではない」と手放しで称賛した。
ロッテ入団は幸運
記事では佐々木が高校時代の19年8月に韓国・釜山で開催された「WBSC U-18ワールドカップ」で韓国代表相手にマウンドに立ったことを振り返り、単に球が速かっただけの佐々木が本当の「モンスターモード」に入ったのはプロ入団後で、ロッテに入団したのは「幸運といえる」との見解を示した。
そして佐々木は毎試合160キロ以上の速球を投げ、この速球だけでも打者にとっては恐怖だが、もうひとつの強力な武器であるフォークをよく投げる。このフォークは韓国プロリーグ投手の直球平均球速に匹敵する140キロ台半ばだと指摘している。
また、このままいけば佐々木は来年に開催されるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で日本代表に選出されるのが有力で、韓国打者にとって大谷翔平(エンゼルス)に続き、もう1人の「怪物」を越えなければならないという課題を抱えることになると結んでいる。