全面十字架だらけ?上智大の新校舎に注目 「圧がすごい」話題デザインの真相を聞いた

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   2022年4月上旬、東京のJR四ツ谷駅付近にユニークな外観の建物が姿を現した。

   建物は駅から新宿通りを東に少し歩いた一角にあるが、その姿を見てみると、多数の十字架にその表面を覆われているように見えるのだ。奇抜にも思えるそのデザインが意味するところは何なのか、取材を進めた。

  • 外壁が十字架状の木片に覆われた上智大学15号館
    外壁が十字架状の木片に覆われた上智大学15号館
  • 上智大学公式サイトから
    上智大学公式サイトから
  • 外壁が十字架状の木片に覆われた上智大学15号館
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「上智の新校舎あれ全部十字架なん?」

   建物は記者が訪れた2022年4月14日時点で建設中。貼り出されている掲示を見ると、そこには「上智大学15号館 新築工事」との文字が。視線を上げると、建物正面の1階部分以外の外壁が十字架状の形をした多数の木片で覆われているのが分かる。

   上智大学といえば、公式サイトには「ローマ・カトリック教会に所属する男子修道会の一つ、イエズス会が設立母体です」とある通り、キリスト教系の大学として有名だ。その校舎が十字架を意識したデザインで覆われているとしたら、それは実に自然なことだろう。

   この建物はツイッターでも話題になっており、

「おしゃれな感じだけど木が全部十字架」
「上智の新校舎あれ全部十字架なん?」
「上智新校舎 圧がすごい」

といった声が上がっている。ほかには、「上智といえば十字架ですからわかる気がします。木の温もり」との反応もあった。

   そこで、J-CASTニュース編集部は上智大学の広報に、そのデザインが意味するものは何かについて聞いてみたが、その答えは意外なものだった。

上智大学「十字架に見えるのは今だけです」

   まず、上智大学の広報担当者は15号館の表面を覆う木片について、

「建物の表面を覆う木片ですが、こちらは、当大学の建学の理念である、人々や文化の交わり合いを象徴したもので、十字架ではありません」

と説明。加え、そのように見えるのは今だけだとも明かした。

「建物は現在建設中ですが、外装は最終的にはもう1枚木片の層が加えられ、最終的には漢字の『田』のような格子状の外観となりますので、十字架に見えるのは今だけです」

   また、これら木片の層は建物の外壁はもちろん窓ガラスも覆っており、最終的には建物の表面全体が木片で覆われるというが、これには意味があるという。

「木片がガラス窓を覆うことによって直射日光を遮りますので、夏場に建物の中の気温が上がりすぎるのを防ぐ効果があります」

   最後に、担当者は建物が木造3階建てであることを明かしつつ、その外観も含め、

「森林資源の循環利用を推進すべく、木造で建てることになりました」

と説明した。

(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)

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