緊急事態での投手起用も?
「俊足巧打のプレースタイルが同じ外野を守る大島洋平、岡林と重なってしまう。この2人が外せない状況なので根尾はベンチ要員になっています。なかなか出場機会がないので打撃で好調を維持するのは難しいかもしれないが、チャンスは必ず来る。
根尾は野手ですが、マウンド上でその姿が見られるかもしれません。今年は3年ぶりに延長戦が12回まで実施されることになり、救援陣の負担が重くなっている。1点も与えたくない状況で投手をすべて使い切ってしまう事態も想定しなければいけない。根尾は投手としてのセンスもピカ一でした。有事に起用される可能性は十分にあります」(スポーツ紙デスク)
根尾は大阪桐蔭高で全国制覇を達成。主戦投手と遊撃手で名を轟かせた。プロでは野手一本で勝負することを決断したが、一部のスカウト陣から「もったいない」と投手としての才能を惜しむ声が聞かれた。4月2日の広島戦(バンテリンドームナゴヤ)が総力戦となり、延長12回途中に最後の投手だった森博人が起用されると、根尾がブルペンで投球練習の準備を行ったことが大きな反響を呼んだ。
緊急事態に備えてのオプションだが、投手で結果を残せば首脳陣も起用法の選択肢が増える。根尾の「二刀流」は決して現実離れした挑戦ではないだろう。
(中町顕吾)