共産党めぐり「自衛隊合憲の理解でいいのでは」 立憲・泉氏、志位氏「あらゆる手段行使」に見解

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   立憲民主党の泉健太代表が2022年4月8日の定例会見で、自衛隊を違憲だと主張する共産党について「自衛隊そのものは合憲である、という理解をされてもいいのでは」と発言する場面があった。

   共産党の志位和夫委員長が、ロシアによるウクライナ侵攻をめぐり「急迫不正の主権侵害が起こった場合には、自衛隊を含めてあらゆる手段を行使」するという立場を表明し、それを歓迎する中で出た発言だ。野党間の連携をめぐっては、自衛隊違憲や日米安保廃棄を主張する共産党と立憲が組むことに批判的な声も根強い。22年夏の参院選に向けて、少しでも政策が一致する部分を増やす狙いもあるとみられる。

  • 定例会見に臨む立憲民主党の泉健太代表(写真は立憲民主党の配信動画から)
    定例会見に臨む立憲民主党の泉健太代表(写真は立憲民主党の配信動画から)
  • 定例会見に臨む立憲民主党の泉健太代表(写真は立憲民主党の配信動画から)

綱領では「国民の合意での憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進」

   共産党は自衛隊が違憲だとの立場で、党綱領では

「自衛隊については、海外派兵立法をやめ、軍縮の措置をとる。安保条約廃棄後のアジア情勢の新しい展開を踏まえつつ、国民の合意での憲法第九条の完全実施(自衛隊の解消)に向かっての前進をはかる」

とうたっている。ただ、志位氏は4月7日の党会合で、

「万が一、急迫不正の主権侵害が起こった場合には、自衛隊を含めてあらゆる手段を行使して、国民の命と日本の主権を守りぬくというのが、日本共産党の立場だ」

などと述べた。

   泉氏は志位氏の発言について

「自衛隊や日米安保というのは、国民共通の前提であるという認識を多くの方々が持っているということを、今、共産党も踏まえつつあるのではないかと、私は感じている」

などと歓迎した。

「選挙協力に支障があるという認識のもとで言ったのか」という質問には...

   自衛隊が導入する武器については、共産党としても「違憲であるとか違憲でない、ということはあろうかと思う」とする一方で、

「自衛隊そのもの、自衛官そのものが違憲かといえば、やはりそういうことではないのではないかと私は思うので、まぁ明確に、自衛隊そのものは合憲である、という理解をされてもいいのじゃないのかな、と思っている」

とも述べた。次のようにも話し、発言は私見だとの立場も示した。

「もちろん、それぞれ政党の考えることなので、これは私の見解、ということになるが、そのようなことを感じたところだ」

   記者からは

「選挙協力に支障があるという認識のもとで言ったのか」

という指摘も出たが、泉氏は

「先ほど述べたことに、ある意味尽きる。そこから重ねて何か、今お話しするということは、特段ない」

と述べるにとどめた。

(J-CASTニュース編集部 工藤博司)

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