北海道伊達市の乳製品メーカー、牧家が製造・販売する「牧家のクレームブリュレ」の商品説明に注目が集まっている。食べ方を紹介する4コマ漫画が掲載されているものの、無関係とみられる1コマが含まれている。
いったい何を表現しているのか。J-CASTニュースは2022年4月7日、同社に取材した。
「その画力により社内外で様々な憶測が飛び交います」
牧家のクレームブリュレは、バニラと焦がしバターがふんわり香る、濃厚でなめらかなプリンだ。一般的なクレームブリュレと異なり、丸い形で販売されている。商品は風船に入っているため、食べる際には爪楊枝などで風船を割って取り出す。そのプリンに、付属のソースやキャンディをかけると完成する。
パッケージでは、4コマ漫画と説明文で商品の取り出し方を紹介している。しかし商品の食べ方を説明するのは後半の3コマだけ。1コマ目には、着物を着た女性がクレームブリュレを手にしながら、別の女性を思い浮かべるシーンが描かれている。文章で説明されているのも後半の3コマのみで、最初の一コマ目については言及されていない。
このコマをめぐり、ツイッターでは「最初の1コマなに...」と話題になっている。発端となったツイートには7日18時点で、1万4000件を超えるリツイート、12万7000件を超える「いいね」が寄せられている。こうした書き込みは数年前から一定数見つかり、疑問に思っている消費者は少なくないようだ。
牧家の営業担当者によれば、風船型プリンは2006年から筒形容器で販売していた。話題となった漫画を掲載し始めたのは2014年4月のこと。パッケージをリニューアルした際に、商品開発の担当者が「何か面白いことに取り組みたい」と考え、載せることにしたという。
「このイラストは弊社の商品開発担当が描いており、その画力により社内外で様々な憶測が飛び交いますが、その『?』となる瞬間も商品の魅力として楽しんでいただけたらと思います」
クレームブリュレで描かれたストーリーは?
4コマ漫画は、牧家の販売するすべての風船型プリン商品に掲載されており、それぞれ異なるシーンが描かれている。今回話題となったクレームブリュレは、どんなストーリーを表現したかったのだろうか。牧家の営業担当者は次のように説明する。
「『牧家のクレームブリュレ』の場合、クレームブリュレはフランス由来のスイーツですので、牧家のクレームブリュレを手に取った和服の女性が、遠く離れたフランスの友人を思い出している...といったシーンをイメージしていただけるとうれしいです」
そのほかの商品のイラストでも「誰かが誰かを想ってプリンを手に取っている」シーンを描いたものだという。ただし牧家では「正解」を定めていないとして、それぞれの解釈で楽しんでほしいと呼びかけた。
「食べる前から楽しい、食べたら美味しいが弊社のプリンですので、このイラストはなんだろう?と皆様に楽しんでいただけましたら幸いです」
牧家は2022年4月に出荷するものから、筒形のパッケージをビニールスタンディングパウチに一新した。しかしデザインはそのままで、話題となった4コマ漫画については引き続き楽しめる。
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)