ドライブ・マイ・カー濱口監督が実感した「日本映画の現実」 アメリカ人は「基本的に関心ない」

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現代邦画には厳しい目線

   現地アメリカで感じた、日本映画への関心の度合いを聞かれた濱口監督は、「これははっきりと言わなくてはいけないと思いますけど」と前置きしつつ、現地で感じた日本映画への厳しい目線を話す。

「日本映画に対する関心は、現代に対しては基本的にないと思います、『素晴らしい日本映画沢山あったね』と語られることはとても沢山あるのですが、現代の日本映画が特にアメリカで知られているかというと、是枝(裕和)さんなんかは別ですけど、基本的にはそこまで現代の日本映画が注目されているとはいえない状況なんだなと実感しました」

   ただし、日本を含めたアジアへの関心はあるとして

「今回『ドライブ・マイ・カー』が選んでいただいたみたいにアジア映画全般に対する関心がどうも高まっているらしいということは現地の方たちからも聞いています。『イカゲーム』(註:2021年配信開始の韓国ドラマ)というNetflixのドラマのヒットもあって、アメリカの観客の目線は『今アジアに何か面白いものがあるんじゃないだろうか』という目線で探しているんだ、というところはありました。
しかしそれが特に日本に向かっているわけではないと思うのですが、ぜひ観客の好奇心をうち貫くような作品が出てくることを願っています。目線は向けられている。あとはその目線に応える作品があるかということだと思います」

   と今後に期待を寄せて会見を終えた。

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