2016年リオデジャネイロ五輪体操男子平行棒で金メダルを獲得したウクライナのオレグ・ベルニャエフ(28)がウクライナ軍に参加したと、2022年4月5日にウクライナメディアが伝えた。
「Zマーク」ロシア選手に激怒
地元メディア「Unian」(WEB版)は、「オリンピックチャンピオンのオレグ・ベルニャエフがウクライナ軍に加わった」とのタイトルで記事を公開し、ベルニャエフが祖国を守るために入隊したと報じた。
ベルニャエフ本人は4月5日にインスタグラムのストーリーを更新し、軍服姿でピースサインをしている写真を投稿した。
ロシアの軍事侵攻が続く中、ウクライナではボクシングの世界3階級制覇ワシル・ロマチェンコ(34)や世界ヘビー級王者オレクサンドル・ウシク(35)ら現役アスリートの入隊が相次いでいる。
これまでベルニャエフはSNSでロシアの軍事侵攻を非難してきた。批判の矛先はロシア選手にも向けられ、3月5日に行われた体操種目別W杯の表彰式でZマークの入ったユニフォームを着用したロシア選手に対して激怒し、インスタグラムで抗議した。
「若い選手はみんな内村に憧れている」
インスタグラムは試合翌日の6日に更新され、Zマークの入ったユニフォームを着用したロシア選手の写真を添付し、「ロシア人にスポーツと政治は別であると叫ばれないようにしてください」などのコメントを投稿した。
また、ベルニャエフはリオ五輪の男子個人総合で日本のエース内村航平と激闘を繰り広げ、わずか0.099点差で銀メダルに終わった。
当時のメディア報道によると、ベルニャエフは試合後の会見で内村をリスペクトする発言を繰り返し「若い選手はみんな内村に憧れている。一緒に競技できたことは素晴らしい経験だ」などと語り、日本でも話題を呼んだ。