2022年4月5日に放送されたNHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の作中の演出に対し、視聴者から驚きの声が上がっている。
この日の放送では、かねてから初代ヒロイン・橘安子(上白石萌音さん=24)ではないかと目されていた、ハリウッドのキャスティングディレクターのアニー・ヒラカワ(森山良子さん=74)が、自身が安子であることをラジオ番組で明かすシーンがあった。
突如として日本語で話し始めたアニー
三代目ヒロインの大月ひなた(川栄李奈さん=27)が聞き入る生放送のラジオ番組に出演するアニーは、パーソナリティーを務める磯村吟(浜村淳さん=87)から、人生で初めて見た映画は何かと問われた。
当初は1939年にアメリカで公開された「風と共に去りぬ」だと通訳を介して答えていたものの、作中で同年に公開された「棗黍之丞 仁義剣」の話題になるや、突如として沈黙してしまった。
押し黙るアニーに磯村が何度も呼び掛けると、アニーは突如として日本語で、人生で初めて見た映画は「棗黍之丞 仁義剣」であり、場所は大阪だったことを公表する。事前に聞いていた経歴と食い違う話に磯村が気圧される中、アニーは周囲の目を顧みず、自らが日本で生まれ育ったこと、夫が戦争から帰らなかったこと、幼い娘の額に事故で傷を負わせてしまったこと、その娘を置いて日本を離れたことを堰を切ったように語ったのだった。
「泣けるんだけど、放送局的には盛大な放送事故かも」
アニー、いや、安子の独白が終わると、気まずい空気になったことを打ち消すかのように番組は音楽に転換。シーンの最中ではスタジオ内のスタッフが突然の独白に凍り付く演出もあり、まさしく、「放送事故」と呼ぶにふさわしい形で安子が自らの正体を明かしたのだった。
このため、視聴者からは「泣けるんだけど、放送局的には盛大な放送事故かも」と、実際に起きたとしたらとてつもない騒ぎになっていたであろうといった感想を述べるツイートや、
「感動的なシーンではあるんだけど放送事故すぎてちょっと笑ってしまう」
「安子ぉぉぉ!!!ってなる反面、どうしても『放送事故』の4文字がちらついて、シュールな笑いが込み上げてくるわ、でも感動するわ、感情思考あっちこっちでパンクしました」
といった声も上がるなどしている。この日の放送後、ツイッターのトレンドにも「放送事故」というワードが浮上した。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)
懐かしい映画の話題に、過去を封印していた鍵が壊れたみたいに…
— 朝ドラ「カムカムエヴリバディ」#カムカム (@asadora_bk_nhk) April 4, 2022
アニーさんは、安子ちゃんだったんですね…#上白石萌音 #松村北斗 #森山良子 #尾上菊之助 #浜村淳 #朝ドラ #カムカムエヴリバディ #カムカム pic.twitter.com/4BRdZ0zU5n