39年使っても壊れない...現役のNational炊飯器に13万いいね SNSで再び注目される昭和家電

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   ツイートまとめサービスTogetter(トゥギャッター)を運営しているスタッフがTwitterで注目された話題を厳選し、考察するコラムの第45回をお送りします。今回のテーマは「昔の家電が話題になるワケ」です。

Togetter社が解説する「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド」<出張版>

   Twitterではユーザーの家庭で今も使われている古い家電の写真が投稿され、「懐かしい」と盛り上がることがよくあります。定期的に話題になるのはなぜなのか、その理由を探ってみました。

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39年前の炊飯器が壊れない

   先日Twitterで大きく拡散したのは、39年前に買ったというNational(ナショナル)製の炊飯器についてのツイート。アニメーション映画監督の大野和寿さんが「壊れたら買い換えようと思っているのに壊れない」と写真つきで投稿したもので、13万8000以上のいいねが集まりました。

<「39年前に買ったNationalという謎のメーカーの炊飯器が壊れない」昔の家電の頑丈さを懐かしむ人々「いったいどんな松下電器なんだ」 - Togetter>

   数十年前の炊飯器が今でも使われていることに加え、大野さんの使った「Nationalという謎のメーカー」という表現にも反響が多かった模様。Nationalは松下電器産業がパナソニックへと社名変更した際に「Panasonic」に統一されましたが、国内向けの白物家電ブランドとして長く親しまれてきたこともあり、「謎のメーカー」というジョークに反応した人が多かったようです。

まだまだある「昔の炊飯器」

   「昔の炊飯器を現役で使っている」という話はほかにもいろいろとあります。あるTwitterユーザーは実家にある51年前のガス炊飯器について「毎日おいしいごはんを炊いてくれる現役選手」とツイート。器具のメンテナンスに来る大阪ガスのスタッフからも「大事にしてくださいね!」「資料館でしか見たことないです!」と声をかけられることがあるそう。

   さらに古い、58年間も使われていた松下電器のガス炊飯器が話題になったこともありました。ツイートしたユーザーによると、この炊飯器はある歴史博物館に収められているものより古い型だったとか。

   どのツイートにも、昔作られた家電が壊れずに使えていることへの驚きや、長く大事にされてきたことに称賛の声が寄せられていました。

<「ガスで炊くご飯の美味しいこと」大阪ガスの人がメンテにくるたび「大事にしてくださいね!」と言ってくれる51年現役のガス炊飯器 - Togetter>

<長い間お疲れさまでした - 58年間お米を炊き続けた「松下電器」の電気炊飯器が引退 - Togetter>

子どもの頃の記憶にあるもの

   炊飯器以外でも「古いものを長く使い続けている」というツイートはたびたび話題になります。

   懐かしさを覚える人も多いであろう「二槽式洗濯機」を40年使い続けているというユーザーの投稿には「初めて見た」という声や、愛用していた人の「泥汚れがよく落ちるのよね」といった反応が集中。この洗濯機もNational製でした。

<故障することもなく40年も稼働している懐かしい洗濯機に驚き「これはあの二槽式の!」「見たことない形」 - Togetter>

   また、昭和にブームとなった「カラフルな花柄の魔法瓶や電子ジャー、ホーロー鍋」の話もTwitterでは人気。象印マホービンの公式サイトでは1967年から1989年にかけての「花柄ポットの歴史」を紹介しており、その情報が拡散されTwitterユーザーのあいだで「懐かしい!」「オシャレ」と盛り上がったことがあります。

   象印からはレトロな花柄デザインを再現しつつ現行の機能を持つ復刻ポットも登場。あるTwitterユーザーの「昭和のデザインで今の機能性のものが欲しかったの!」というツイートには「レトロ可愛い」「今でもオシャレ」といった共感が集まりました。

<象印のサイトであの魔法瓶の花柄が全部見れるぞ!「懐かしい」「うちにもあった!」 - Togetter>

<『象印さん、話が分かる』昭和のデザインだけど、機能性は現在のものという水筒が販売されている「あの頃は炊飯器も魔法瓶も花柄だった」 - Togetter>

   家電ではありませんが、建具に使われていた模様入りのガラス「昭和板型ガラス」もノスタルジーを感じると話題になったことがあります。取り壊しが決まったという実家のガラスの写真をツイートしたユーザーには「うちにもありまーす」「うちのは桜です」と、さまざまな模様の入ったガラスの写真が寄せられました。

   また、今では貴重になった昭和板型ガラスに「捨てちゃうのはもったいない」「買い取りたい」など、惜しむ声も集まっていました。

<実家を壊すので記録として撮ったという昭和の型板ガラスの懐かしさよ「これは貴重」「捨てるには惜しい」の声続々 - Togetter>

「昔の家電」がバズる理由は

   「現役で使われている昔の家電」が話題になる理由として、次の3つが挙げられます。

・数十年前の家電が現役で使われていることに対する驚きがあり、シェアしたくなる
・子どもの頃の記憶など、自分の思い出と重ねてコメントしたくなる
・ジェネレーションギャップネタは刺さる世代が広いのでバズりやすい

   レトロなデザインの再評価や物を長く大切に使う「サステナブル」意識の高まりなど、現代の価値観を通して昔の家電を見直す人もいるのではないでしょうか。ただし、古い家電を使い続けると思わぬ事故につながることもあるため、メーカーからの注意事項をよく読んで大事に使いたいですね。

   以上、Togetterがお送りする「3分くらいで分かる週刊Twitterトレンド出張版」でした。次回もお楽しみに。

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