「一生の思い出に残る最高の誕生日」に食べた型抜きチーズ
「彼にとって『型抜きチーズ』は『クラスメイトからのプレゼント』という思い出がありました」――広報担当者は次のように、取り扱い経緯を説明した。
「彼が中学生の時の誕生日、彼のクラスメイトたちがお祝いのサプライズを考え、放課後にみんなの寄せ書きと手作りの箱に入った給食デザート詰め合わせを彼にプレゼントしました。
その日の給食のデザートだった『型抜きチーズ』をみんなでこっそりもちよりプレゼントにしたようです。
その翌年の誕生日にも、彼が下校の際にクラスメイトたちが駆け寄り、手には色紙とサンタクロースのような大きな袋に入った給食デザートを持っていました。
その時のプレゼントも偶然『型抜きチーズ』だったようで、彼にとって一生の思い出に残る最高の誕生日になったそうです」
こうした思い出から、近藤さんは型抜きチーズをオンライン販売することを提案。しかし社内の反応は渋かった。型抜きチーズを一般消費者向けに販売した「前例がなかったため」だという。
そこでナカヤマは、インターネットサービスの開発・運営を手掛けるチョッピーデイズ(岐阜県瑞浪市)に、型抜きチーズの販売について相談することにした。そもそもオンライン事業が初めてだったナカヤマは、同社から技術面や、ECサイトの運営や集客方法、新商品へのアドバイスを受けている。
「チョッピーデイズ様に相談したところ『ぜひ販売しましょう』とのことになり、全国の給食で長年にわたり取り扱っている『型抜きチーズ』を皆様に懐かしんでいただく為、また大切な方への贈り物として皆様にお届けしよう!となりました」
全国で親しまれている商品であるため一定の需要があるのではないかと推測し、販売に踏み切った。取材に対し近藤さんは、「僕自身は魅力を感じている商品だったので、提案して良かったと思っています」と振り返った。